こんな本読みました。

読んで感じて書き出して、そして忘れていく。備忘録ブログ。

エッセイ・ノンフィクション > 『進・電気じかけの予言者たち』 木根尚登 著

『進・電気じかけの予言者たち』 木根尚登 著

2015/03/22(日) 20:25:56 エッセイ・ノンフィクション THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
進・電気じかけの予言者たち進・電気じかけの予言者たち
(2015/02/06)
木根 尚登

商品詳細を見る


 実はこのシリーズ、一冊目しか読んでませんでした今まで。
 何度も書いてますが、1994年の終了の後、すうっと熱が引くようにFANKSとしての情熱もいったん冷めて、3人のソロ活動やら結成20周年やらもそれほど前のめりになれなかったんです。が。
 てっちゃんの社会的な一件はもちろん心底悲しく見ておりましたが、ウツさんの名前をネットニュースで見た時にものすごくショックを受けて、それからツイッターで小室みっこさんがTM秘話やら作詞のことやらをツイートされてて動画も紹介されてて、それて懐かしくなって観てたらあらあらわたしのFANKS魂がむずむずしてきましたよ?
 そんなこんなでTM30周年再始動を目前にわたしのFANKS熱も再始動という経緯なんですね、で、そのウツさんの一件からこの新刊がスタートすると知って、これはどうでも読まねば!と久しぶりに木根さんの本を手に取ったのでした。説明なげーな!




そのショッキングなニュースから始まります。
2ページ目で泣きそうになった……。

ていうか、当時はもう手術も終わってコンサートが二ヶ月延期になるという話だけで、その二ヵ月後にステージに立ったウツさんの面変わりにびっくりはしたものの(声も変わってたけど痛みを堪えてのことだからしょうがない)、帰ってこれて良かった!という気持ちと懐かしさくらいでした。

その後の3人揃ってのインタビューでどうやら事態は公表されてたよりも深刻だったらしいのは想像つきましたけど……。

やっぱりか~……というのと、その絶望が奇跡に変わったウツさんの超強運に、もう何に感謝していいのやら(号泣)

またその頃は、てっちゃんも病気で大変だったわけで、いやもう本当、ニコ動の「奇跡の50代三人組」ってタグはまさしくそのとおりですよ。

2人とも、闘病お疲れ様でした。2人揃っての生還を、一FANKSとして心からうれしく思います。

しかし……昔はてっちゃんファンだったわたしですが、今はそんな奇跡的なことも含めてウツさんにすっ転び、ニコ動で懐かしい映像(ドラマ含む)観たりしてましてw

ひゃーカッコイイなあ~、昔は昔の良さ、今は今の良さがあるなあ~とほけほけしておったのです。
ところがっ。

この本の中で、一番の理解者である木根さんから見たウツさん、泣き言ひとつ言わずひたすら恐怖に耐えリハビリをこなしているウツさんが、超超カッコイイんですけどっっっ!!
不言実行、ウツさんの美学、もしこんな人が目の前に居たらぜったい泣くけど、助けてあげたいとか代わってあげたいとかいうのじゃなしに、命がけのストイックさにきゅんきゅんするわー!子宮もうずくわ~!(←おいおい)

そりゃイケメンであるわけだ。フロントマンがどんな役割なのか、リードヴォーカルがどんな立場なのか、生き方の根底から徹底してるもん。若い頃はチャラ男な側面もあったのかもしれんけど(モテまくっただろうからねw)(いやでも人見知りのウツさんに限ってそれは無いか)、それでも基本的なストイックさは忘れてなかったのよねたぶん。
……そのストイックなミュージシャン魂の半分でいいから、健康面でも気を遣っていればとも思ったけど、それでも奇跡を起こしたウツさんはマジで持ってる。生まれたときに石でも握ってたのかしらんwww

そして、3人の絆、スタッフも含めた信頼関係の強さ、てっちゃんの遥か先まで見えすぎる目を理解できる付き合いの長さ、……90年代のTKの隆盛と凋落があってなおTM NETWORKは揺るがなかったことは、他の30年40年クラスのアーティストさんの中でも一際異彩を放ってると思います。普通なら「もうアイツとは組めない」とか「TMはもう無理」とか言いそうなくらいにシビアな局面もあったでしょうに、それでも音楽がなければ生きられないてっちゃんを信じた2人とその信頼に応えたてっちゃんの自然なトライアングル。
おそらく、若い頃だったら持たなかったかもしれないですよね。
もう四十代後半~五十代になってた3人だから、何を信じて何をスルーすべきか、大事なものは何なのか。
そういうことは、まだ読んでないこれまでの『○・電気じかけの予言者たち』のなかに書いてあるのかな、ちょっとさかのぼって読んでみよう。

そう、その年齢的なこと。
木根さん、文章や構成が巧くならはりましたねえ!
ウツさんのこととてっちゃんのこと、サポメンやスタッフさんたちのこと、コンサートのこと、過去や未来のこと、ドキュメンタリー部分と木根さんなりの人生哲学が見事に噛み合っていて、ああ木根さんにとってもTMは人生そのものなんやなあって。
人生を音楽に乗せているという喜びと不安定さを大切にして、表現者として自分を毎日高めていく努力を惜しまない人たちの姿。
小路先生の2/19付の日記にありましたけど、ミュージシャンは〈何かを捨てる勇気〉と〈狂気〉がないとできない人生って、TMの3人もそうだと思うんですよね。
あー、TMのお三方に小路先生の『うたうひと』や『東京ピーターパン』とか、読んでほしいかも☆



30周年に向けて、2012年からの一連の流れの中で、みんなギリギリで無理以上のことをしてそれでも笑顔で、頑張ってきてくれたこと。本当に嬉しい。
第一章だけでももう何度読み返したか。3人だけの握手。3人だけしか知らないシーン。泣いたわ~。

どれだけ付き合いが長くても、訊き過ぎない知り過ぎない。30年たってもまだ知らない一面がありそれを面白がる稚気と、自分の目と心で理解しあう3人。まず自分を信じていないとできないこと。
なので、いろいろあったTM NETWORKの30年、良いことも悪いこともすべてを肯定した3人の「信じる」という意味、それを思うとTMの歌詞には重みがあります。
メッセージ性の強い曲でも説教くさく感じないのはそんな説得力と、それから欧米ミュージシャンのような日本人離れしたクリエイティビティではないかなと思う。メロディは小室節であり木根バラですが、歌詞のイメージは洋楽に近いと思うもん。(ソロ活動での楽曲にはあんまり感じない)

曲だけにとどまらず、TM NETWORKというユニットが3人そのもの。

わたしがソロではなくてTM NETWORKとしての3人が好きなのも、そんな化学反応で生まれた新しい何かがぞくぞくするほど楽しいから。

30周年アニバーサリーも、残すところ三月の横浜アリーナのみ。

それから先のことはまだ何も語られてないですが、できればこのままTMの3人で、新しいFANKSを増やすような勢いで何かを生み続けていってほしいです。

はー語りましたねぇわたし(苦笑)

TMバンザイ!!


(2015.2.24 読了)
スポンサーサイト
Comment (-)

ページの最初に戻る