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『田舎の刑事の好敵手』 滝田務雄 著

2015/03/22(日) 20:13:48 滝田務雄 THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
田舎の刑事の好敵手 (ミステリ・フロンティア)田舎の刑事の好敵手 (ミステリ・フロンティア)
(2014/12/22)
滝田 務雄

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 はい、田舎の刑事シリーズの第三作目が出ましたよーん♪あの黒川鈴木さんと白石くんと黒川さんの奥さんが帰ってきましたよーん♪
 このシリーズが30分の連ドラになったのって何年前でしたっけ?ミステリドラマとしてはかなり雑なつくりでしたけど(失礼)、わたし割りと好きだったんですよねあのドラマ。またやってくれんかな。
 それはともかく、今回は前二作とは違って長編です。本格ミステリの書き下ろし長編!ミステリ読みにはたまりませんw
 面白かったですよー。





ところで、ええと、白石くん。キミはもっとKYで頓珍漢でズレまくりキャラじゃなかったの?
なんかね、この新作ではめっちゃ常識人なんですよう、あの白石くんがっ。
赤木くんなら分かりますよ、署内で唯一の常識人でしたからね、もともと。でもまさか、白石くんまでとは。
ていうかね、今回は名探偵であるところの黒川さんの方がおかしいです。挙動不審もいいとこです。

そして、シリーズでも一際キャラの立ちまくってる黒川さんの奥さん。
いつになったら下の名前をつけてもらえるのかと思うでしょうね、わたしも思います。ただ、この奥さんは「奥さん」だからいいのですね、たぶん。名前がついてしまったら、彼女が主役になってしまう。主役はあくまでも黒川鈴木さんなので。

で、今回初登場というか、キーパーソンというかの透山警視正。首席監察官。てことはラムネさんと同じ階級の人なのかな。(さらりと何か混じりましたがお気になさらず)
この人が暴走機関車なのか常識人なのか、最初はまったくわからなくてですね、困りました(苦笑)。早い話、黒川さんと同じ感じなんですよね、ベクトルが違うだけで。いやそれ間違ってはいなかったんですが。
ただ、黒川さんによる透山警視正評、透山さんによる黒川さん評、この相互関係が的確なのでつまり警視正も信頼できる人。

となるとですね、黒川さんは相変わらず切れ者の名探偵、同等のレベルである透山警視正、妙に常識人の白石くんと元々から常識人の赤木くん、そして夫の才能を知り尽くしてコケにしたりいたぶったりしながらも要所要所で締めまくる奥さん、…………100%変人さんがいない……(おい)

ということで、捜査側の人間がみーんな真っ当というシリーズ異色作!(違)


ミステリとしても、綺麗にまとまってます。
序盤のアレもコレも伏線だったとは、これはやられたなあ♪
手がかりの撒き方が上手いんですね。登場人物がみんなキャラ立ちまくりなのがうまいこと煙幕になってて。
事務所荒らしの不可解でも些細な事件から殺人事件に発展する、その流れも無理はないし、真犯人の名前が出てきてもまだピンとこないという隠し方も。
あのシーンがここに来るか!とニヤニヤしました。


トリックも、うん。
この方面に弱いわたしでもなんとか理解できました……ちょっと危なかった……(汗)
黒川さんサイドがトリックから、もう一方の捜査チーム(笑)はロジックから。そして最後の黒川さんによる解明で融合します。
長編の本格ミステリなのに容疑者が少ないという観は否めないんですが、むしろその方が難しいでしょうし、普通ならウロウロするのは容疑者たちのはずがこのシリーズは刑事さんたちの方が右往左往してる気もするし、ラストまで真犯人をちゃんと隠せてるんですからOK。

んーと、ある人物の登場と行動が、事件をややこしくしたし(というか結局犯人は詰むわけですが、事件を不可解にした一面は確かにあり)、これって後期クイーン問題っぽくないですか……?いや、名探偵に当たるのは黒川さんなのでクイーンそのものではないんですが。あくまでも、「っぽいなあ」という感じですが。
とにかくすべてが繋がってて、そして正しく収まる。
ぶっ飛んでるキャラ設定のおかげでライトな読み口ですが、しっかり謎解きです。堪能しましたw

ちなみに、読んでるあいだ、ずーっと脳内ではドラマのキャスティングでみんな喋ってました(笑)
黒川さんは板尾氏、白石くんは田辺画伯、赤木くんは田中さん、そして奥さんは鶴田真由さんw
この長編でスペシャルドラマにしてくれないかなー。
前作までの短編で、連ドラ続編でもいいし。
あまりにも雑なドラマでしたがそこが良かった!ので是非☆

(2015.1.21 読了)
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