こんな本読みました。

読んで感じて書き出して、そして忘れていく。備忘録ブログ。

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『オール・ユー・ニード・イズ・ラブ 東京バンドワゴン』 小路幸也 著

2014/09/10(水) 20:20:48 小路幸也 THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
オール・ユー・ニード・イズ・ラブ 東京バンドワゴンオール・ユー・ニード・イズ・ラブ 東京バンドワゴン
(2014/04/25)
小路 幸也

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 シリーズ第九弾です。時の流れは本当に速い。そして、このシリーズはサザエさん世界じゃないので、キャラクタも一緒にどんどん歳をとっていきます。
 このシリーズを最近知って読み始めたかたと、シリーズ開始当初から毎年読んできたかたとでは、たぶん感じ方が違うと思う。わたしは、子供達が成長するのは嬉しいし見守っていたい、一方で勘一さんや我南人さんの体調がすごく気になる……、ずっと追いかけてきたファンの皆様、そんなことありませんか?
 ずっと続いて欲しいシリーズ、これからも四月はお祭りです!




……と、概要には書きましたが……、実はわたし、読んでてずっと思ってました。

なんとなく、潮目が変わった?ような気がしたんです。

もちろん物語の中心は勘一さんであり我南人さんであり、語り手は幽霊になったサチさんです。それは一緒なんですが。

堀田家のアイドルというだけじゃなくて、堀田家全体の中心が、花陽ちゃんや研人くん、かんなちゃん鈴花ちゃんの動きにシフトしていってるような。

成長し、生き続けている堀田家にとって、ごく自然で当たり前のことです。

子供はいずれ親を越えて、自立していく。親は年々老いていく。
いつまでもあると思うな、親と…、ですよね。

そして今回、ある一話において、古書店「東京バンドワゴン」の帳場に勘一さんがいなかったこと、これが象徴的だなあ、と。
どれだけ頑丈で元気で百歳まで生きられそうな勘一さんといえども、いずれ世代交代のときが来る。
神出鬼没で数日はどこに行ってるのかもわからなくなる我南人さんが、今回ギターを抱えながら帳場に座ったこと。
ああ、それと、
藤島さんが持ってきた話、堀田家の蔵のデータベース化も、若い世代への引継ぎだし。

生きている家族小説は、現実と同じく、覚悟を決めて読まないといけないんですよね。
そして、そういう葛藤も愛着も、乗り越えるのはLOVEのチカラ。
優しく柔らかいだけじゃない、強く硬く涙も我慢も受け入れたLOVE。

家族だからこそですよね。

だからきっと、親の世代の人が読むと余計に、胸に迫るものがあるんだと思います。

この本を読んでからでも遅くない、若い人にも、両親と、親が毒親だったら近づかなくていいから身近の誰か大切な人でいい、その人とゆっくり目を見て話し合いませんか?
と、そんな風に囁きたくなりました。わたしは……さてどうしよう、両親は健在ですけどなかなか(苦笑)

愛こそすべて、ですね。


ところで。

藤島さんのお相手登場、当面棚上げされちゃいましたね(苦笑)

なんとなく、藤島さんの気持ちが分かります。そういう読者はきっと多いと思います。

わたし達はみんな、あたたかい堀田家がそこにあればいい。堀田家のような家族を作ってしまったら、それは素晴らしいことだけれども、きっと壊れたり失ったりすることが不安で怖くて時々泣きそう。だったら常連さんで居るほうがいい。そんな風に。
淋しい姿なんですけどね。でも堀田家がいてくれるからこそ、その淋しさに耐えられるんですよ藤島さんは。

今のところは、堀田家のお隣さんで朝御飯を一緒に囲んで古本を愛でて時々ビジネスライクになって、そんな立ち位置になった藤島さん。
不安や淋しさを受け止め一緒に未来を歩いてくれる女性が登場すればいいな、と、出来すぎなくらいよく出来た藤島さんを皮肉でなく応援したいです。


きじまんにウケましたw

それから、小路先生は「ドラマはドラマ、小説は小説」と割り切って書いた(超要約)と仰ってましたが、ええと、最初の方と最後の方にあはははは!「LOVEだねぇ!」ニヤニヤしちゃったよwww


あと、堀田家の四匹の猫の描写が増えて嬉しいです。年々増えてきてるなあって思ってましたけど、今年は、それぞれの物語のオープニングは玉三郎たち猫四匹が主役だと思っていいですか♪


堀田家に新しい家族が増えて、若い常連さんもどんどん増えて子供達もいっぱい友達になって、この『東京バンドワゴン』というシリーズには少子化という言葉は当てはまりません。
子供達がたくさんいることは、それだけでも未来への希望です。子供が大人を信じてくれるだけで、世界が元気になります。
このシリーズは、古き良きものを未来に繋ごうと頑張る日本の良心の縮図・凝縮だなあ、と思ったんです。

ただ古く懐かしいだけの昭和や空元気だけで世の中まわってたバブル時代に戻ればいいということじゃなくて。
今の日本人が日本人らしく生きていける社会、懐かしさと新しさが絶妙に入り混じったもの。
時代が同じ平面をぐるぐる回ってるんじゃなくて、螺旋階段を上っていくような感じ。
その螺旋階段を上っていく原動力は、LOVEであり、そのLOVEの中には思いやりも信じることも背中を押すことも含まれていて、つまり愛しく楽しく生きていける世界。

LOVEの螺旋階段を上りきったそのてっぺんから見る日本は、どんな世界なんでしょうね。

その世界を見てみたい。
だからまた一年、来年の新作が読めるように、頑張って生きていかないと。一年一年、丁寧に大切に、頑張ろう。

どうか、たくさんの人にとって、この素敵な物語が道しるべとなりますように☆


(2014.4.27 読了)
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