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『Station 小冊子付き特装版 タクミくんシリーズ』 ごとうしのぶ 著

2014/07/19(土) 11:46:53 その他一般 THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
Station 小冊子付き特装版    タクミくんシリーズ (角川ルビー文庫)Station 小冊子付き特装版 タクミくんシリーズ (角川ルビー文庫)
(2014/01/31)
ごとう しのぶ

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 もしかしなくても、BLの感想書くのって初めてですよね(苦笑)
 はーーーー……とうとう完結してしまいました、タクミくんシリーズ。20年ですよ20年!
 一般文芸とか、遅筆の某作家さんとか、人気推理作家さんのシリーズとかなら、十数年~ン十年続いてもまあ幅広いファンがいるからわかるんですけど、BLでこの年月シリーズを引っ張ってきてドラマCDとか舞台とか映画とかまで作られた作品ってそんなにないと思います。
 文章力という視点で話すと微妙なことの多いBLですが(わたしが読んでたのがそんなのばっかりだったとも言います)、まあそこはそれ、ひとつのシリーズが終わったことを感慨深く振り返りたいので感想書きます。






と言っても、コンスタントに読んでたのは昔ですし、もう忘れてるエピソードもあったりしますが。

タクミくんシリーズが終わる日が来るとは思ってなかったというか、とうとう終わる日が来たんだねえ、という感じ。

タクミとギイを中心に、祠堂学院のイケメン男子高校生たちが繰り広げる恋模様。
わたしの勝手な推測ですが、このシリーズがなかったら、大人気マンガのアレとかコレとか、たぶん違うかたちになってたんじゃないかなーと。

世界的大財閥の御曹司・ギイが日本の山奥の辺鄙な場所にある全寮制の男子校に通うというのも(そして人格的にも才能的にもケチのつけようがない出来た人だというのも)、タクミくんの人間接触嫌悪症も、現実離れしてますよね。
だからこそ、余計に乙女たちはきゅんきゅんしたんでしょう。

で、シリーズを読み続けてきた人たちに共通(だと思う)認識、
「ギイとタクミの、ハッピーエンドはない」
ですよね?
つまり、完結するときに、この二人はどうなるんだろう?という。
祠堂を卒業する時が、別れの時なんだろうなあ、と。

こうきましたか!!

今までのシリーズのあれこれエピソードをぜんぶ引っ張ってきて(伏線というのかなこれも)、多少強引な箇所もなくはないけどとりあえず悲しむファンはいないと思う。
考えられるパターンの中で、一番タクミくんとギイにとってダメージの少ない展開じゃないかなあ。
タクミくんとギイだけじゃなくファンの乙女心(そこ!腐ってるとか言わない!)(←いや、腐女子で合ってる)を傷つけない、ハッピーエンドと言っていいラスト。

つまり、BLなんだけどもそこらの少女マンガよりも少女マンガっぽい。
うん。

祠堂に入学した最初の一年間、孤独と無理解の中で過ごしたタクミが、二年生になってギイと同室になって病気が治って友達が増えて、そして三年生で慕われる先輩にまでなって。
でも、作者のごとうセンセはきっと、タクミくんをまた一人にしたくなかったんでしょうね、タクミくんがもう少し強くなるまで友達を傍においてあげたところに、愛情というか愛着を見た気がします。

長いこと、高校三年の文化祭前日で止まってて、最終巻がその文化祭当日で、そして卒業式が出てこない。
シリーズを読んできたファンにとっては、二人を思うとき心はずっと祠堂に留まって、いくらでもパラレルワールドというか妄想の余地を残してくれてるなあって。そんな風に感じました。

タクミくんとギイだけじゃなく、まわりの仲間たちも含めて、卒業後というか社会人になった彼らを、見てみたいとまで思ってしまう。

完結して、閉じたようで閉じてない。まだいくらでも広がっていく。

どのタイトルだったか忘れたけどタクミのモノローグにあった、「祠堂の同級生をスカウトしてベンチャー企業を起こせばいいのに」って、わたしもそう思った(笑)
いずれ世界を股にかけた大企業のトップになるであろうギイのブレーンとして赤池くんとか三洲くんとか野沢くんとか矢倉くんとかいっそ松本先生も一緒にごそっとスカウトして一緒に活躍するとか、祠堂の延長で楽しいだろうにねえ♪
タクミは、ギイのマスコットとしてどこに行くにも離してもらえないだろうけども、まあタクミはギイのそばでバイオリン弾いていればいいよ、うん。

小冊子の方は、ごとうセンセのついった非公開アカウントで書かれたSSを加筆修正したものに、書き下ろしSSを足したものです。
パラレルもあるし、本編に沿ったものもあるし、これはこれで楽しい。ていうか、書き下ろしSSの彼の続きが読みたいんですけど!(笑)
ごとうセンセのHPの、このStationと小冊子についての裏話的なものを拝読するに、この小冊子のラスト書き下ろしSSが、Stationよりも後に書いた「本当のラスト」だそうなので……、
ということは、(小冊子を読んだかたには分かるでしょうけど)あれ、タクミとギイの三年生一学期、かな?時系列としてはStationよりも前?でも作者としての心情や愛着がたっぷり詰まったラストだと思うので、ごとうセンセはきっと、本編はああいう展開でエンドマークを打ったにしても二人の未来をポジティブなものとしてイメージされてるんではないのかな。だから、本編がああいう形でショックをうけたファンも安心してね、二人の未来はポジティブに捉えてね、というメッセージのようなものが含まれてる気がしました。


あー、映画『あの、晴れた青空』でタクミとギイを卒業した浜尾くんと渡辺大ちゃんに、このラストを演じてほしかったなあ、とちらりと思いました。
ていうか、この最終巻、手元に届いたかなあ。読んでほしいな☆
タクミとギイとして見事に演じてくれた二人の心に、このStationの、とくに終盤のエピソードはどう映るのかな。

しかし。
わたしの一番のお気に入りキャラは、原作でも映画でも、三洲くん(ばばりょくん)なのでしたーwww(ここまで長々と書いてきた感想台無し)

20年。
ごとう先生も、イラスト(コミカライズ)のおおや和美先生も、そしてシリーズファンの皆様も。
お疲れ様でした。


※追記。
アマゾンでのレビューが★ひとつばかりですね……。確かに納得いかない部分もあることはある。
わたしの解釈を垂れると、ギイの気持ちをタクミくんが知ったのは自分が一番最後なのかな、というモノローグがあったことで、ギイのタクミくんへの気持ちをギイの家族全員が実はとうに知っていて、そのうえで手紙ひとつ伝言ひとつ残す猶予も与えずに強制送還ということは、ギイの家族は今度はタクミくんが自分の力でニューヨークに来るのを待ってる、その道筋を崎一家がつけてくれたのかな、ギイも家族からそう説得されたのかな、と思うんですよね。そしてそれを感じたからこそ、タクミくんも前を向いて頑張ろうと決意できたのかな、と。
それと、上からちゃんがタクミくんにギイの隠し撮り写真を滑らせて渡したエピソードがありましたよね、あれは上からちゃんが実家ルートで近々にギイとタクミくんが離されることを知っていて、「会えない間はこの写真でも見て頑張ってね」というタクミくんへの好意から渡されたものじゃなかったのかな、そういう伏線だったのかな、そんな風に読み解くのが正解なのかなと、後々になって思い至りました。
まあ、わたしはここまで長々と書いたように、齟齬を含めてもタクミくんとギイの未来が閉ざされたとか保証されていないとか、そんなふうには思えなかったので受け止め方は人それぞれだと考えていただければ。

(2014.2.2 読了)
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