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『猫とわたしの七日間』 (ポプラ文庫ピュアフル)

2014/03/12(水) 01:39:47 アンソロジー THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
猫とわたしの七日間 (ポプラ文庫ピュアフル)猫とわたしの七日間 (ポプラ文庫ピュアフル)
(2013/11/01)
村山早紀、小松エメル 他

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『猫とわたしの七日間』 青春ミステリーアンソロジー(ポプラ文庫ピュアフル)
 執筆陣を見ていただければおわかりでしょうが、村山先生が参加されているので買いました。あと、若竹先生のがっつりミステリも楽しみで。
 なかなか集中できなくて、読み終えたのが今頃ですみません村山先生。
 猫好きさんで、(本格ミステリという狭義のミステリじゃなく)広くミステリー全般を読まれるかたに。




村山先生と若竹先生のはさいごのお楽しみにとっておいて(好きなものは後で食べるタイプです。そしてその好きなものを食べる頃合になると、好きでも嫌いでもないものでお腹が膨れてせっかくの大好物の味に感激できないというお約束のオチつき)、何度か読んだことのある作家さんやお初にお目にかかりますの作家さんのから読みました。

で。安定の村山先生と若竹先生にかえってきて、大好物を満喫しました。改めてこのお二方は抜きん出てるなあと思いましたね。

ええと、村山先生はツイッターで事前に「ミステリーじゃなくて怪奇小説っぽい」とおっしゃってたので、なるほど先生の作品はこの中でも色が違うんですね、と思って読み始めたので違和感なかったです。
先生との信頼度が深い、というのもありますね。こういうのは。

村山先生のは、……ツイッターでの書店員さんや、小説漫画を問わず作家さんとのやりとりを心底愉しんでいらっしゃるんだなあ、と思いましたw
それと……確かに猫好きにはつらいですね。
昨今のネットの晒し炎上とか人格攻撃とかに見られる、人間の心のギスギスしたものを取り込んであって、人間が好きな人にもつらいかも。
猫ボラさんが近くにいて苦労話を聞きかじったりしてると、野良猫さんの境遇のやりきれなさとか猫嫌いさんの尖った感じとか、ある程度は知ってるんですが。
猫好きの村山先生にとっても、これは書くのがおつらかっただろうな、と思います。よほど心をコントロールしていないと書けないですよ。
(わたしなんて、猫じゃなくて脚八本のあの虫(虫なんですかねアレ)なんですけど、実物は問答無用で排除したいし固有名詞を書くのも見るのも嫌ですもん。書かなくていいものならぜったいに書きたくない!)

でも、その村山先生の凄いところは、不思議な光景を「幻想的」にとどめ、理論的に説明のつく「ミステリー」にしないことですべてが自然に流れていくこと。「その本を先輩が持っていたこと」や「屋上庭園に住んでいたこと」までを伏線として散りばめて、一気に月夜のシーンに収斂させていくその流麗さ。伏線をご都合主義とは言わせないで、幻想的な物語として成立してるんですよね。そしてさいごは、菜子ちゃんの思いがこもった、優しいエンドマーク。

かなしくてつらい運命の黒猫さんと子猫ちゃんたちと先輩ですが、確かに生きていたという魂の強さと輝きが込められてて、読み終わったあと、命がけで静謐で不思議な満願成就の夜の光景がいつまでも心に残ってる。大好きなお話でした。


それから、若竹先生。
ああらしいなあ!らしい!(笑)とニンマリするような、若竹先生の猫ミステリ。主役は人間の女の子で、白猫さんと相棒ってわけでもないのに、猫がポイント。
分かりやすいものから一見そうとは思えなくてもよく考えたら的ないろんな悪意があって、でもそれはイヤミスのような瘴気じゃなくてもっと普遍的で俗っぽい。みんなこれくらいの毒はもってる。
本格ミステリとしても愉しめました。そんな動機があったとは!はーすっきりしたなあwww
スケてるだけで真由ちゃんと意思疎通ができるわけじゃないってところが逆に良くて、白猫さんの猫らしさが鮮明になってる気がしました。
猫は猫らしく好きなようにそこに居るだけで、ただ人間の世界がぐるぐる回ってる。ちゃんと収まるところに収まってる。
ふふふ♪


ほかの作家さんの作品についてはすみませんまとめてしまいます。
・ミステリーではありますけど、わたしはあんまり読まないタイプとか。(ミステリクラスタといっても、いろいろタイプが違うのですよ)
・伏線が散りばめられてて、それがラストでちゃんとぜんぶ回収されてて謎解きが綺麗に決まってる、というのがわたしのミステリ観なので、イヤミスというか人間関係の暗い部分が浮き彫りになって終わりとか、できればもうちょっと謎の部分をですね……。
・日常の謎系ミステリーとして書きたいことはわかるけど、相変わらずこの人のは読みにくい。とか。
お初の作家さんは、……ええともう一作品か二作品ほど読まないとなんともいえない。

このアンソロのテーマである、「猫」と「七日間」にこだわりすぎなのか、(村山先生と若竹先生以外は)それほど違いが感じられないんですよ、なんとなくみんな似てるんですよね読み口が。
読み終わって、どれがどなたの作品だったのか、あんまりしっかり結びついてなくて。

わたしがミステリ脳なせいか、基準はミステリとしての強度と「猫括り」のバランスが好きかどうか、そこに独自の個性があるかどうか、でした。

でもピュアフルさんにはこれからも、こういうアンソロジーを作り続けてほしいです。



(2013.11.22 読了)
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