こんな本読みました。

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『寒中の花 こらしめ屋お蝶花暦』 浮穴みみ 著

2013/07/29(月) 08:04:23 浮穴みみ THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
寒中の花こらしめ屋お蝶花暦寒中の花こらしめ屋お蝶花暦
(2011/01/19)
浮穴 みみ

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 最近お気に入りの、浮穴みみさんの、デビューから二作目の作品。
 デビュー作の『姫の竹、月の草』がかなりミステリーに重心を置いた作品だったのに比べて、この二作目はもっと人情に視点を寄せた時代小説。特に女性は感情移入しやすいのでお勧めです。
 今年の春にも新刊が出てるみたいで、早く追いつきたい~!


元芸者で、堅気になってお茶漬屋さんを始めて切り盛りしてるお蝶さんを主人公に、彼女の友達やらご近所さんやら謎の戯作者さん(苦笑)やら、お蝶さんに惹かれて集まる面々が、いろいろお節介と探偵の真似事のようなことをして人助けしながら、愛しい恋人を待ち続ける連作短編集。

とにかくお蝶さんのきっぷがいい。
美人で粋で、人情に篤くてさっぱりしてて。誰だって好きになるよねこんな女性。
しかし、江戸時代って、二十台半ばで「おばちゃん」かあ……オソロシイ(汗)

そんなお蝶さんを中心に物語が進むのと、可愛い若い娘さんを見守るお姐さんのようなお蝶さんの視線と、そしてイイ男を待ち続ける間そばにいるのがこれまた頼りがいのあるイイ男というなんちゅーか今で言う、「うらやまけしからん!」なシチュエーションなので、女性読者は読みやすいと思います。男性はこの作品でほんまもんのイイ女を知るがいいわw

伊三郎さんがお花屋さんだったという設定で、また、お蝶さんがまるで艶やかな花のような女性なのもあるし、この「花暦」のとおりに一話一話に綺麗な花が咲いてます。それがなんとも美しいの。お蝶さんの心や、お蝶さんに助けられる人たちの笑顔と涙に、そんなお花がぴったり重なってる。

お茶漬屋さんの料理もどんどん美味しそうになっていって、いやんお茶漬け食べたい☆
こらしめ屋っていうのは、まあ「張り倒す+説教する+面倒みる」なんですが(笑)、必殺みたいなのじゃなくて、「チーム」って感じ。お蝶さんだけじゃなく沙鷗さんと熊吉さんも込みでチーム「夢見鳥」。町の探偵事務所とかよろず相談所のような。

一人待つ身でも、ぜったいに自分をくすませたりしないでいつも凜としてるお蝶さん。買い物ジャンキーだったり、着物やお化粧や髪かんざしに至るまで手を抜かないで、自分を奮い立たせている姿。迷いながら、読者にも知られない場所で泣きながら、それでも信じる姿。共感できる女性は多いと思う。
一方で男勝りの腕っ節とちゃきちゃきのお江戸言葉とじっとしていられないお節介気質。女性にとっては、「理想の男性像」でもあるんですよね。

ただし、浮穴さんの筆致の特徴というか、読みやすいので逆にそれが物足りない人もいるかもしれない。わたしはその風に撓る感じの文体が好きなんですけどね。
お蝶さんの一途な真心が、なによりの花なんですよね。うん。

五編の短編集です。
わたしは〈六花の涼〉が好き。
事件?の真相と人情話と花の描写がいい塩梅w

で、最終話の〈花嫁〉。
タイトルからして、ああ伊三さんが帰ってきたのかなー、とか一挙に祝言までいくのかとか思って読み始めたら…。
沙鷗さんはなかなか出てこないし、花嫁さんはあの人やこの人だしであれ~?となって。
そしたらさいごに、女のわたしでもたぶん惚れ惚れするほど美しいお蝶さん!
この、絹の感じ、わかるわかる!わたしも着物着てるとき、ポリエステルの洗える着物と正絹の着物じゃぜんぜん気持ちの入れようが違うから。
上等のコスメに上等の着物。
女性の憧れ……ほぅとため息。
伊三さんの正体はたぶんそうだろうと思ってたけど(ただ、考えてたよりご身分は上でした★)、ちょっとは沙鷗さんに危機感もちなさいよそれでこそ女は燃え上がるのよ!(←大暴走)

艶やかで粋で気持ちのいい、お蝶さんの幸せを祈りつつ。

浮穴さん、いつか沙鷗さんメインのスピンオフとかどうでしょう♪(←わたしは伊三さんより沙鷗さんに惚れたw)

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