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『猫島ハウスの騒動』 若竹七海 著

2008/09/04(木) 08:17:49 若竹七海 THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
 二年前に光文社カッパ・ノベルスから刊行された作品です。
 私、いつもはコージーミステリって読まないんですけど、とあるサイトさんでこの作品のことを知り。
 コージーがどうとかより、猫・猫・猫、であるという紹介文にぐいっと惹かれました。ねこばかです。
 でもやっぱりきっちりミステリですから、この先へは既読のかた、ネタバレおっけーのかたのみお進みください。
 あ、未読のかたに一言。ねこがお好きなら是非一度読んでみてくださいね♪



いやほんと、ねことミステリは良く合います。紅茶とスコーンみたいですね。
表紙折り返しの〔著者のことば〕にあるんですけど、アメリカでは<猫ミステリライター連合>なんて団体もあるとか。本当ですかこれ。

この作品でもねこが大活躍!というか、ねこが中心です。登場人物のページには、ちゃんと主なねこの名前もリストに載ってます。(←だからって、ねこが犯人じゃないですよ/笑)

物語の舞台は神奈川県・江ノ島あたりの架空のまち、葉崎市・猫島。人間は30人ほどしかいないのにねこが100匹以上いて、猫島神社を中心に、多くのねこを観光資源にして島民がねこと共に助け合って生活しているのどかで辺鄙なちっちゃーい離島。
このねこ天国の島がマスコミなどに紹介されるや、観光客はどっと増えたが飼えなくなったねこを捨てに来る不届き千万な人間もいて、神社の神主を始め島民は毎日ねこの世話と観光客を相手に忙しく働いています。

この島で祖母が切り盛りする民宿を手伝う女子高生、杉浦響子も夏の掻き入れ時、せっせと店番を勤め、響子の同級生・菅野虎鉄もせっせとナンパに励む日々。
その虎鉄が声をかけた軽そうなオ/ン/ナ/(ごめんなさい、スパム避けです)を、とっておきの島の入り江に案内すると、そこにあったのはナイフが突き刺さったねこ、の剥製だった。

これが事件の顕在化する発端となるのですが、うまいです。
最後まで読んだからこそ言えるのですが、もう一行も読み飛ばし出来ないほどの伏線が張り巡らされてます。
そして、確かに最初はねこの剥製で、その後人間の死体やらその臭気やらで結構事件的には重いのですが、そこはコージーミステリ、タッチが軽くてさくさく読めます。

基本的に島民はみんな良い人で、ちょっとお節介で噂好きで、島の観光資源というだけでなくちゃんとねこ達に愛情をもって接しています。ねこそれぞれの個性もきちんと把握していて、ねこ好きにはたまらんです。
また閉鎖的かというとそうでもなく、本土から来た人にも分け隔てなく付き合いますし、親切です。
こんな島に殺人事件がおこったんですから、響子を始め島民はもちろん噂を拾い集めはしますけど、観光客の足が遠のくことの方がより懸念されるという、ちょっと切迫感の薄い気はします。船が無ければ本土との行き来が出来なくなるという離島なので犯人も当然島内にいると考えられるのですが(但し、干潮時には歩いて行ける道が出る)、あまり自分達の身に危険が及ぶとまでは考えてないみたい。

ねこの剥製一つと人間の変死体が二つ。
本土から来た色々訳ありの人間と、事件を担当する警察官。
暢気な島の人達と、ポリス猫・DC(ドラ猫)を筆頭に頼りになるねこ達。
事件の核になった犯人と被害者の関係とは……くしゅんくしゅ、はっくしょーい!(←駒持警部補/笑)
そして過去の三億円事件、に類似した勘当銀行三億円強奪事件に関わった人と隠し金の在り処。

駒持警部補のアレルギーも良し悪しで捜査に役に立つし、のんびり屋でテキトーな性格(と本人は思いこんでる)の七瀬巡査の実は人が良くて機転のきくキャラクタ、高校生らしくないほど思い切りのいい響子と島に来て間もないけど裏表のない性格のイラストレーター・アカネの人間観察。そして、忘れちゃいけないポリス猫・DC。
誰か1人が絶対的な探偵役じゃなくて、一人一人(プラス一匹)が犯人を追い詰める。

そしてクライマックスには、超ド級の大型台風直撃。
島民がみんな猫島神社に避難してきた中に犯人も紛れ込んでて、その犯人を取り押さえようとした時に、犯人も刑事も島民もねこも、みんな纏めて○○の下敷きになるとはねえ。これもコージーならではのユーモアですよね。

この作品で一番くえないのは、神主さんってことですかね(笑)

七瀬くん、大丈夫、皆ちゃんと分かってるからそんなに投げやりにならないの(笑)で、せっかくの才能なんだからも少しポジティブでいこう!痛い目やら冷たい目に遭って色々災難だっだけど、体張ったからこそ掴んだラッキー、なんやからさ。

最後にしてやったのは、もちろんポリス猫・DC。
伊達に派出所勤務・巡査と一緒にパトロールしてないよね(笑)
犯人が逮捕されて、ん?あの人は結局何したの?ていうことも事件のあらましも大体分かったところで、もはや誰も気にしてないような感じの隠し金の正体(まあ、隠し金がいくらか分からない上、自分達の目で神社の財産を見ればインパクト薄いわね)。あれこれ推理した結果DCが辿り着いた結論は、ほっほー!ナルホド!お見事です♪(笑)

さくさく読めて、謎はある一点を除いて全て伏線が回収されていて、その明かされなかった最後の謎は作者である若竹先生のくすくす笑いが聞こえてくるようで、面白かったです。

さて。ポリス猫DCと我が女王様。
ねこってほんまに個性豊かです。

(2008.05.25)
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