こんな本読みました。

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『特捜部Q 檻の中の女』ユッシ・エーズラ・オールスン 著

2012/10/30(火) 16:51:42 海外ミステリ THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT

 うほほほほほ♪面白かったです~~。
 五月に開催されたSRの会に行ったときに、海外部門で受賞したのがこの『特捜部Q』で、へえそんなに評判いいのかー、と記憶はしていたんですがようやく今ごろ読みました面目ない。
 いやマジで面白くて日ごろあまり相性のよくないポケミス(というかほぼハヤカワ全般)にもかかわらず一気読みしたんですが。 
 ………これ、感想書くの、めっちゃ難しいです……ネタばらしせずに書けないんじゃないの……?
 (追記)読み返してみたら、いやもうほぼネタばれってました…★なので、未読のかたは回れ右です。もしくは、読んですぐに、こんな感想は忘れてください(汗)





現在の時間軸と、事件の起きた過去の時間軸を交互にして、読者にも探偵と同じように手掛かりを提示していくパターンというのはもう国内海外問わず数多く書かれてますが。

この作品はちょっと違う。
どういう構造になっているのかは、読んでのお楽しみその一、ってところでしょうか。
そうかー、迷宮入り事件を再捜査するタイプのミステリって、こういうやりかたができるのかー!と感心しました。なるほどねえ。

その副産物(という言葉が正しいのかどうか)として、事件は複雑に絡まりあっていて、その真相はかなり皮肉な。
(ポケミスの裏表紙にあらすじ書いてあるので、ここまではネタばらしにならないということにして、)女性議員失踪事件を追っていたカールとアサドは、その過程でぼこぼこと表面化していく事件になかなか頭の整理も追いつかないくらい。

彼らは事件がこんがらがって時に立ち往生するんですが。

日本人のわたしは、まず北欧特有のキャラクタの名前でこんがらがるのですよ。

そして、事件が複雑化していくにつれて増えていく関係者の人数とその名前。
えーと、この人はどの事件に関わりのある人だぁ?と何度ページを戻ったか…。記憶力が悪くてすみません。

記憶力といえば、アサドさん。
キャラ造形が素晴らしいんですけど、なかでもこのアサドさんのパーソナルデータがとびっきりの謎で。この辺、うまいなあと。
続編なんぼでも書けるがな(苦笑)
まあ、天才なんでしょうけど、パラノイアっぽくないかなあ。
で、カールさんは敏腕刑事さんだけあって、経験と長年の勘で指揮をとる。
これは、カールさんとアサドさんのバディものなんですね。

ジャック・カーリイの、カーソンとジェレミー兄弟や、日本でいうと、ドラマ「相棒」の右京さんと神戸くんコンビ。
ああいう感じでしょうか。

スケベな男が女性キャラを品定めしたり気を惹こうとしたり逆襲されたりすげなくかわされたり、檻の中が地獄だったり、予算の取り分の駆け引きだったり、なかなか生臭い描写もさらりと読ませて。
犯人は途中でピンとくるけど、それでも楽しい。
で。
コレが一番のキモかもしれんけど。
この事件の真犯人、この悲劇を招いた原因は、マスコミなんですね、たぶん。
センセーショナルなニュース素材を、捏造やら表層だけを引っ掻いた程度やらで面白おかしく記事にして。
それがなければ、おそらくここまで憎しみが肥大化することはなかったんじゃないかなと思う。
真実を真実として報道するのも良し悪しですが。
知らなくていい情報をバラエティのように穿り返して愉しむ視聴者とマスコミ関係者に、人生をズタズタにされていく人たちのこと。
自戒を込めて、こういうことが現実におこらないようにと願うしかないなあ。

事件の謎について、とか、真相がどうとか、そういうのは一切書けない……何をどう書いてもネタばれってしまうです。
もうそれは、読んでのお楽しみその二。何の前情報もなしに読んだほうがぜったいに楽しいです。
ロジカルでもトリッキーでもなく、それでいてかっちりしたミステリ。
サスペンス要素も堪能できるので、お得ですね。
主要なキャラもエッジが立ってて、楽しいです。

それにしてもさあ、最近、海外のミステリが豊作って本当なんですねえ。
今年はフレッド・ヴァルガスのが二作品も翻訳されてそれだけでも嬉しいのですが、ドイツのシーラッハさんといい、さっきのジャック・カーリイといい、そしてこのええと長いお名前ですなユッシ・エーズラ・オールスンさん。
いやいや嬉しいですのう♪
続編ももちろん読みますとも。はい。


(ハヤカワ・ポケットミステリ)
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