こんな本読みました。

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『暴言で読む日本史』 清水義範 著

2012/02/07(火) 17:25:42 新書 THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
 実はまったく知らなかった本なんです。別の新書があれば買おうと本屋さんに行ったらそれが無くて、ふと棚にささってたこのタイトルが目にとまって気が付いたら買ってました(笑)
 新書ですし、日本史(というか歴史)がダメというかたもおられるでしょうし、まあ備忘録みたいな感じで。





ヤマトタケルからマッカーサーまで。
日本の神話の時代の信憑性があるのかないのか微妙なものから、聖徳太子のアレやら藤原道長、平家のアレは今年の大河ドラマを観ようというかたには一読の価値があるし、戦国時代から江戸時代、幕末、明治から昭和と、それぞれの時代を象徴するような「暴言」の数々について、作家としての視点で考察された1冊。

聖徳太子って最近の学校の歴史では、冠位十二階とか十七条憲法とかを制定した摂政政治を本当に聖徳太子って人がしたかどうか定かじゃないので、厩戸皇子としか記述されないとか。
聖徳太子が実在したらマズイことでもあるのかねえ…(と、某半島の方をちらりと見る)

大化の改新、蘇我氏と中大兄皇子と中臣鎌足や大海人皇子のあたりは、別方面(マンガ)で仕入れたアレソレがあるので別段驚くこともなく。

面白かったのが、藤原道長と紫式部のくだり。
ついこないだ、森谷明子さんの『望月のあと』を読んでたので、ふーんと思って読みすすめたら。
わたしが女性で、著者が男性だからか、紫式部に対する人物評が真逆で愉快でした。
森谷さんの筆致から、わたしは紫式部は道長が嫌いだったんじゃないか、物語作者としても(藤原氏に都合のいいようにストーリーを書き換えさせていたんじゃないか、という推測は共通している)、男としても。と思ったんですけど。
この本での紫式部評は、なんというか性格悪すぎ(笑)ラストの一文が痛烈でしたわー。これこそ「暴言」www

感心したのは、白川院や後醍醐天皇あたり。知らなかったことも多し。
藤原氏の摂関政治からの脱却を目指した天皇のエネルギッシュな人となりを描く筆致は、現在の閉塞感に無策の政治家へのあてつけのような気も、ちょっとだけしました。

江戸時代の、特に、一般的には名君の誉れ高い暴れん坊将軍時代の話。
これ。
大阪の新市長の話ですか……?!
というくらい、キモチワルイくらい似てる。
だからってあの市長が名君だとはこれっぽっちも思わないけれども、逼迫した財政を立て直すのにどういう政治をしたか。その良い面と悪い面がね、もうなにこれタイムスリップしたの?と思うくらい似通ってて気持ち悪いったらありゃしない。
つまり、確かに財政は黒字化するだろうし、後々のことを考えればそれで正解だったという話なのかもしれませんが、庶民の心の潤いや活力を奪うことがいいことだとはどうしてもどうしても思えないんです。

幕末は華麗にスルーさせて…ぜんぜん興味ないし、歴女さんの方がはるかに上手に読み解かれるでしょう。

で、東条英機。ええあの第二次大戦の敗戦後、A級戦犯として処刑された人です。
この人にだけは、最初から最後まで辛辣。
他の人物に関しては、この暴言の裏にはこんなことがあって…とか少しだけでもフォローされてるのに。
戦争というものがどれだけ悲惨なことか、ということを、無能すぎる司令官の罪という視点で書いてあります。
これはきっと、今の時代への警鐘でもあると思った。
戦争戦略の天才ならいざしらず、戦争のなんたるかもご存じない人間が軍の最高司令官になってしまって、その結果国民がどういう目に遭わされるか。
底の浅い人ばかりが首相になるような今のご時世、混乱や戦乱のような極端なドラスティック政治を口にする一部の人たちに、こうなってもいいのか?!という著者からの。

このあとにマッカーサーがトリをつとめるんですが、その時の日本人の熱狂ぶりと、例の発言を知ったあとの日本人の反応をさらりと紹介してあって(もちろんこの話は常識として知ってましたよ)、ほんま、人間でおいそれと変わらんなあ…とつくづく思ったのでした。

本当にさらりと読めるし、古代から現代まで順を追っているので混乱しないし、歴史の繋がりも分かります。
たまに違うジャンルの本が読みたくなったときにいいかも。


(メディアファクトリー新書)
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