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『忍者侍☆らいぞう 魚売りのはつ恋に肩入れする』 翔田 寛 著

2012/01/11(水) 16:09:33 翔田 寛 THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
 はーい翔田さんの新刊でーす!またまた文庫書き下ろしでーす。おかげで新作がさくさく出て嬉しい嬉しいwww
 で、表紙イラスト見てびっくり。…なんかぜんぜん、今までの翔田さんの作品にはなかったカラーですねえ(苦笑)
 これで時代小説の棚に並んでたら、さぞ目を引くことでしょう。うん。
 その戦略が当たればいいな☆





…と、概要には書きましたけどね。
実は、作品の雰囲気も、今までの凄惨で壮絶な男の血生臭い世界から、少し一線をおいたような。
この表紙イラストだけ見るとラノベっぽいし。

お話の方も、悲愴感が薄まってかなりライトです。これまで以上に、読みやすいです。
たぶん、これはいいことです。

おそらく、今までの翔田さんの作風では影の薄かった、「女性キャラ」が、かなり前面に出てて明るくなってるからかなー、と。
イラストの、この娘さんです。
ていうか、主役の雷蔵さんが。
翔田さんの歴代キャラにはなかった、ちゃらんぽらんでズボラな青年で(笑)。でも忍者の凄腕さんという裏の一面もあって。
これはポイント高いですwww

十一代将軍・徳川家斉の時代。
相変わらず、お江戸は賑やかで、華やかで、闇も深い。

奥州白川からひとり、颯爽と、飄々と現れた、竜巻雷蔵さん。

……お気付きですよね?

竜巻という姓。

はい、こないだ第一部が完結した、『やわら侍 竜巻誠十郎』シリーズの、あの誠十郎さんの、血縁関係なんです。

ネタばらしすると、お孫さん。

ということで、第一部のラストで生死不明のままになっていた誠十郎さんが、その後どうなったのか、という問いに対して、「第二部スタート!」という形で、シリーズ読者に答えをくれたんです!

スピンオフじゃなくて、こういうシリーズの繋ぎ方にしたんですねえ。上手いわー。

いや、また誠十郎さんを主役にしたシリーズを第二部ということで再開しても、第一部と似たような、マンネリ化に陥ることは十分考えられるわけで。

時代を少しずらして、子孫が主役ということにすれば、誠十郎さんがその後どういう人生を送ったのかということも分かるし、性格のまったく違う孫が活躍することで新しい風が吹く。

これでまたシリーズを追いかける楽しみができましたよwww

で、雷蔵くんも、なかなかの切れ者だし忍者のあれこれも凄いし、頼もしいんですが。
お金とお酒!あとちょっと女の人にも、だらしない…お祖父さんにはまったく無かった性質ですよ(苦笑)

さゆりちゃんとの駆け引きというか腹の探りあいとか。
徳兵衛さんからの、まるで楽しんでるかのようなお小言のかわしかたとか。

一方で、時代遅れの忍者としての、自負と矜持。氷のような冷たい正義感。そして密命。
雷蔵くんもいずれお祖父さんのように江戸城でふんぞり返るエライ人との政争に巻き込まれていくんでしょうね…。

謎解きに関しては、最初は「人探し」ということでじゃあ血は見ないのかと思ったら。
どんどん闇が深く濃くなっていって、そして。
「罠」って、さゆりちゃんだけじゃなかったのね…依頼人も罠に落ち、その敵が張った罠を雷蔵くんが利用して仕掛けて…、そして。
雷蔵くん、キレた(笑)
でも、優しいんです。
自分がどういう制裁を加えたかはもちろん秘密ですけど、依頼人への思いやりが。
助けたちいさな命へ捧げた子守唄が。

ちゃちな巾着切りまでぜんぶ使って、無駄のない、スピード感のあるお話になってます。
火事に紛れた事件の真相は、黒幕が出てきたシーンのあたりでなんとなく分かったけど、一切の言い訳を許さなかった雷蔵くんの青い炎のような気迫にのまれましたね…。

なんとなく、「必殺」シリーズ、のような感じになるのかなーと思いました。
お侍の格好をしていても腰のモノは実は竹光で、武士らしからぬふるまいを隠れ蓑にして。
忍者としての変装の技と、お祖父さん譲りの頭の良さと、雷蔵くんの若者らしい正義感。
ちょこっと、ルパンみたいな感じもありますね、こう書くと。
読んでて、清々しいです。

時代小説、テレビドラマの時代劇も、こういう「大衆娯楽」っぽいのがいいよね。

お祖父さんの誠十郎さんが何度も何度も命を落としそうになりながら、必死で守った江戸の町を。
孫の雷蔵くんが、お祖父さんの面影を求めて歩くのは、読者として本当に感慨深い。
またしても江戸の庶民が苦しくなりそうな政情に、雷蔵くんがどこまで立ち向かえるか。

早くも続きが楽しみですw
さゆりちゃん、頑張れー(笑)



(2011.12 小学館文庫)
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