こんな本読みました。

読んで感じて書き出して、そして忘れていく。備忘録ブログ。

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『花咲小路四丁目の聖人』 小路幸也 著

2012/01/11(水) 15:49:46 小路幸也 THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
 ………わたし、自分の属性を再認識しました。
 年下、萌えない……。わたし自身もう若くないのに……。
 キャラクタについてちょっとだけ、ネタばれってます。自己責任でお願いしますね。






泥棒紳士、っていうからルパンかと思ったら、ホームズだったwww
たたずまいもそうだし、頑固なこだわりやどんな些細なことも見逃さない動体視力や記憶力。言葉遣いもたぶん、アメリカ英語はNG。あの塾の教え子達はみんな、くいーんずいんぐりっしゅを習ってるのね。

小路さんの作品には珍しく、子どもらしい子どもが出て来ない。寂れゆく商店街とはアンバランスだったのかな。

紅茶ー!本場イギリスの紅茶!

ラストでその商店街そのものまで使い切ったところがすごいwwwなるほど、だから店舗は手放しても商店街という「ロード」は残したのね。

ロジックVSロジックの攻防に、息をつめました。小路さん、ここまでロジカルなんですから、ガッチガチの本格ミステリ書いてくださいよう!!

小路さんの描かれる「昭和」は、「平成」のいまに残る昭和。戦争と、高度経済成長とかバブル期とかそういうものを全て経験しつくした昭和の、記憶と香りを何とか守り受け継いでいこうとする人たち。

↑ここまで、読みながら、ぶわーっと思い浮かんだことを書き殴ってました。
もうこれをまとめるのも何なのでこのままにしとく(笑)

亜弥さんと克己くん。
商店街の人たちからも口々に言われるほど、半ば公認というかぶっちゃけ婚約者みたいな。
実はわたし、こういう設定、吐きそうなくらいイヤなんですよ…主人公というか視点人物に感情移入して読むので亜弥さんはわたしでもあるわけです。そしてわたしはこんな風にまわりから固められるのが大嫌いで。なんでわたしの気持ちを聞かないの後回しにするのって。だってほらわたしB型だからwww全部が全部そうだとは言わないけど、でもわたしのまわりの異常に高いB型率を見ても、いっちばん嫌うのよね、こういうのを。

でも途中の、亜弥さんと克己くんが高い場所から街を見下ろすシーンで、ちょっと見直した。いやまだ反発してる部分はありますが。
そしてこの二人の設定は、実はセイさんと志津さんとあのエロジジイ(笑)との関係が明らかになったときに、やっとわかった。
志津さんは周りから絡めとられるのがイヤでセイさんに助けを求めてそのまま結婚した。
娘の亜弥さんは、気が付きたくなかったけど実は好きだった克己くんをそうして受け入れた。
この対比だった。うーん。しっかり伏線というか小路さんの目配りがしてあるわーと思いました。

商店街に微かな違和感を感じたときからずっと、セイさんの頭の中には何パターンも用意されてて、動きに沿って柔軟に少しずつ修正しながらも目標というか最終地点は変わらないから(たぶん正直、商店街のことより娘の結婚のほうだったんじゃないかとわたしは思うんですけど)、配下というか仲間さんたちを思い通りに動かせたんですが。

凡人なわたしにはそこまでのイメージができないので、たとえば、ジグソーパズル。
枠をまず作るでしょ、それが現在の商店街。
で、ポイントになる箇所をとりあえず作って、できあがりの見本を見ながらだいたいここらへんかな?と島のように置いていく。それが、浮気疑惑の尾行だったり、あの突然の絵画出現事件だったり。
敵の正体と目的が何となくわかってきた亜弥さんや克己くん北斗くんの動きや会話で、かなりピースが埋まっていく。
で、敵がとうとう本気出してきた!というのが、バックの微妙な色のピース。目印がなくてただもう正攻法でこつこつと嵌めていくしかないという。
そこにたぶんセイさんは、魔法のように色を載せたんだと思う。色あせたジグソーパズルを、さらに進化させたら3Dになった!みたいな。
それが大仕掛けのアレ。きっとセイさんがイメージした最終目標は、そういう進化した花咲小路商店街。
そしてやっぱり、心理的な駆け引きがセンサーっていうあのロジックがいいなあ♪

で、亜弥さん、奈緒ちゃんに惚れちゃったよーwww
女子が女子に惚れるって、あの気持ち、よく分かりますはい。
なんにしても、亜弥さんと克己くん、北斗くんと奈緒ちゃんで、仲良しカップル同士、商店街を背負って立ってください。

まさか、「ひやしあめ」という言葉が出てくるとは思わなくて、えっ!って声が出ました(笑)
飲み慣れない人には、相当バランスのいいレシピでないと無理ですよきっと。
以前、てつわんダッシュで、関西人のリーダーが他のメンバーにひやしあめ作ってふるまうシーンがあって、他の4人はほとんど飲み干せなかったという記憶があります。
志津さんは京都にゆかりのある家系らしいので、きっと秘伝のレシピがあったんでしょうね。
ひやしあめ、をご存知ないかたは、ぜひググってくださいねwww

寂れていく商店街。昔は賑やかだった、楽しい記憶。
古き良きものをなんとか守っていこうという若い人たちの、まっすぐな気持ち。ずっとこの商店街で頑張ってきたシニア世代の連帯感とプライド。
このふたつの心意気が、セイさんに故郷イギリスを連想させたような気がする。「Last Gentleman-Thief "SAINT"」のセイさんのプライドと共鳴したんだろうね。
ラストの大仕掛けに、ふとそんなことを感じました。

亜弥さんのように、謎に絡まって、そして解かれていく、そんな素直な読み方が一番楽しいと思う作品でした。


(2011 ポプラ社)
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