こんな本読みました。

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【妖しの世界への誘い】レポ1

2011/07/26(火) 18:37:37 イベントレポ THEME:その他 (ジャンル : その他 EDIT
お待たせいたしました…なんというかもうヤケクソです解読間違ってたり辻褄あってなかったりするかもですが、かわいそうな子…とでも思ってやってください…。

今回もまた長いです。いつ終わるのか、わたしもさっぱりわかりません。
そんなんでよろしければ、お付き合いくださいませ。


さてと。

13時開場で早くに芦屋に入ったのにゆっくりしすぎて13時すぎてもまだランチのお店にいたという…。
そんなわけで、とっくに受付始まってて、ホールに入ってみたらもう半分以上(7割くらい?)の席は埋まってました…。
最前列は関係者席、見回すと見知ったかたもとうに着席されてて、はい。

芦屋ルナ・ホール(大ホール)って、外観がかなりモダンなのですが、中のホールはシックなわりに客席が床面でステージが高くて、「小学校の体育館みたい」という意見は素晴らしい!
ステージの背後には、スクリーンに大写しになってる、谷崎潤一郎、江戸川乱歩、横溝正史、の写真がバーンと。

続々と客席が埋まっていって、開始時間13時30分です。どきどき。

まず、谷崎記念館の副館長さんがご挨拶。
わたし、谷崎潤一郎さんてほとんど知らなくて、興味深く拝聴。残月祭の7月24日というのは、谷崎さんの誕生日。暑い時期ですが、亡くなったのはなんと7月30日。やっぱり暑い。じゃあ誕生日に残月祭をしよう、ということになったそうな。ほうほう。

次に、芦屋市長さんのご挨拶。なんと市長さんもご臨席とは。以前、有栖川先生のイベントとしては初めてだった大阪の《咲くやこの花賞》の時、大阪市長っていたっけ?ていうか平松さんじゃなかったよね、じゃあ覚えてないって。自分の居住する自治体の市長ですら顔知らんのに。
芦屋市では前日、花火大会があって、兵庫県が受け入れてる宮城県から避難されてきた被災者のかたがたをご招待して云々。ほほう。

はい次は有栖川先生です。さっき冒頭でご挨拶された記念館の副館長さんの紹介がまた気合入ってて、「谷崎は大正の頃、推理小説を書いていまして、推理小説のはしりといいますか…横溝正史や江戸川乱歩に影響を与えました。そして、現代の、ヒーローとでもいいましょうか、有栖川有栖さんです!」
ぱちぱちぱちー☆☆☆
ステージの袖から小走りしながら登場された有栖川先生の第一声は。

「ヒーローと言われて恥ずかしいです」
くすり。
「シンポジウムの前の基調講演というより、耳馴らしのつもりで40分お聞きいただきたいと思います。さっき、ステージ(の奥)に三人の写真がありましたけど、谷崎潤一郎、横溝正史、江戸川乱歩の三人のお写真の前に立つのかと思うと、エダノ官房長官みたいに一礼しないといけないかと」
客席からはどっと笑い声。先生、ツカミはオッケイですvvv

やっぱり講演慣れされてるのか、お話がお上手で、こんなふうに時折笑いもはさみつつ。

「本心から三人は私にとって美しい夜空に輝く探偵小説の星、オリオンの三ツ星なんです」
「これから探偵小説を読むかたと、探偵小説だから読むというかたの、橋渡しになるような話をしたい」

やっぱり先生は、骨の髄まで推理小説家です。

「お手元のプログラムのなかに、便利で行き届いた年表がありますね、“谷崎・乱歩・横溝 関連年表”。
1886(明治19)年に谷崎潤一郎が生まれ、明治27(1889)年に江戸川乱歩が生まれてます。八歳違い。明治35(1902)年に横溝正史が誕生、乱歩と正史も八歳違い。八つずつ離れていますが同年代といっていいでしょう。

亡くなったのはこの順番とは違いまして、1965年の7月30日に谷崎が亡くなりますが、実は二日早く(同じ年、同じ月の)28日に乱歩が亡くなってます。乱歩が先だったんですね。
で1981年に正史が亡くなりますが、私はちょうど大学四年で、ショックだなあと思いました。

作家、文豪が亡くなると大変なんです、出版社が。谷崎・乱歩と続けて亡くなりましたからね。

デビューはまた順番が違って、1910年に「新思潮」で「刺青」を、これが谷崎のデビュー作になります。1921年に横溝正史が「新青年」に『恐ろしき四月馬鹿(エイプリルフール)』を…でもこれが作家デビューかというと…19才の学生でしたし。で、1923年に乱歩が「新青年」の編集長だった森下雨村に送ってデビューしたのが、あの『二銭銅貨』で、これが日本で最初の本格探偵小説とされています。(ここで『二銭銅貨』の簡単なあらすじを)

最近、ミステリーとよく言います。「このミステリーがすごい!」とかランキング本でね。
ミステリーと推理小説…微妙に違うといえば違うし、ほぼ同じといえばそう。

よく、「肩書きをミステリー作家にしますか?推理作家にしますか?」と訊かれるんだけども…ほんっとーに、どーーーでもいい!(会場笑)

ミステリーという言葉は1980年代から使われだして、サントリーミステリー大賞とかができたりして、それまでは推理小説と。私は推理小説というのがいちばんしっくりくるんですけどね。
ミステリーは幅が広い。私が書くような、クリスティやエラリー・クイーンのような本格(古典)ミステリも、警察小説も、犯罪小説(スパイ小説も)、冒険小説やホラーまで含みます。

推理小説はもっと幅が狭い。終戦直後は同じ意味だったんですけどね、推理小説というくらいだから、推理する小説。名探偵が手掛かりを元に推理して謎を解く小説。

探偵小説というとこれがまた、幅が広い。SFや怪奇小説までいろんなものを含みます。戦前までは探偵小説と言ったんですが、終戦でGHQが(日本にとって)「漢字が多いのがよくない」、良くないから減らそう、で、探偵の「偵」の字ってあんまり使わないんですよね密偵とか偵察とか探偵とかくらいしか思い浮かばない…これからの平和な日本には使わないだろうと。で、探偵小説と言うと「探てい小説」と「偵」だけ平仮名になってしまう。それで探偵小説から推理小説になっていった。

台湾とかでも「推理小説」って言うんですよ。

木々高太郎の提唱で「推理小説」と言いはじめたんです。

それまでは探偵小説で「新青年」とか…これは海外の探偵物を黒岩涙香の翻案で、翻案というのは作品の舞台を日本に変えて翻訳するんですがガボリオとかですね。
これは、警察のことや裁判のことがわかる、啓蒙であったわけです。
日本オリジナルは1889年に黒岩涙香が書いた『無惨』と言われてまして、ホームズは1887年なんですね。二年後には日本オリジナルができた。
地方在住の若者に、海外に目を向けよう、というアピールだった。
犯罪がでてきてドキドキする、猟奇的犯罪など。その頃の日本人は理屈っぽいものは楽しめなかったのかも。

それで、翻訳ものすべてを探偵小説と銘打ったんです。怪奇小説とか、わくわくするものまで。

谷崎潤一郎が書いたものは、広い意味では探偵小説ですが、ミステリーでも、推理小説ではないです。これに正史や乱歩が影響を受けることになります。

谷崎潤一郎全集と、日本探偵小説全集がありましてこれには谷崎作品が4本収められておりますが、正史は「現代探偵小説は谷崎作品の影響を強く受けているが、私はその影響がとりわけひどいようである(確かこんな感じ…早くて書き取れなかった…)」と言っている。

『ドグラ・マグラ』という本を書いた夢野久作という作家は、明快な思考や理知的な推理というものか大嫌いで、『ドグラ・マグラ』はアンモラルなんです。谷崎はこの作品世界にシンパシーを感じ、美意識に共鳴した。
自然文学を読んでいくうちに疑問を感じるようになって、これは探偵小説と親和性があります。

芥川龍之介との論争がありました。「筋のある小説と、ない小説」。
小説は、いろんなものを構築すること。
現実とどう向き合うか?

この頃は私達がミステリーと呼ぶものがまだなかったんですが、谷崎作品で現代とダイレクトに繋がった。


谷崎作品は、細かく見ればミステリーです。意外な語り手とかね(注・叙述トリックのことですね)。読者は惑乱状態にされます。

(すみません、このあたりのノートは何度見ても意味不明で文章にならないんです(涙)割愛させてください。“推理”“盲目のかたは”“××できない”“ひらがな多くたじたじ”“音・熱・風だってひとつの絵”…これ、どういう文脈だったのか思い出せない……がくり)

作品の世界そのものは見えないという意味では、作品を読んでいるとき私達も盲人なんですよ。

(後半は、正史の言葉や作品からの引用が多かったんですが、かなりトバシておられて書き取れなかったので余計に意味不明…)



レポ2につづく。

追記の追記。
このレポの終わりの方、ぐだぐだになってる部分を、ご一緒したお友達が捕捉してくれましたー!やったーwww
了承いただいたのでまるっとコピペ転載します。

解読不能(笑)部分の補足を。

この部分は谷崎の『聞書抄』のお話ですね。“落魄した石田三成の娘の前にあらわれた盲目の法師。彼が語りはじめたのは、「殺生関白」と仇名された秀吉の甥、秀次の行状きらびやかで残虐なこの世の地獄絵巻であった。”(密林の商品説明より)
この小説の盲目の主人公が語る落城シーンが、「目が見えないのに音や熱や風などの表現ですごい迫力がある」。「本を読む時は我々も全て盲目。」→活字を読むことによりやっと想像の情景が見える、といった意味合い。

ありがとうありがとう!
ということで、合作レポと相成りました(笑)
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