こんな本読みました。

読んで感じて書き出して、そして忘れていく。備忘録ブログ。

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『銀のほのおの国』 神沢利子 著 

2011/09/02(金) 09:18:00 その他一般 THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
 これは、わたしが小学校高学年だったか中学生だったか定かじゃないけどとにかく義務教育期間中に読んで大好きになった記憶はしっかり残ってた本です。ちょっと懐かしくなって読み返したくなって、図書館で借りてきました。
 あの頃わたしはこの物語のどこに惹かれたのか、そして今のわたしが再読したら読み方受け止め方がどう違ってくるか、感じてみたいと思って。
 結果。
 わたしのお子ちゃま度は、大切なメッセージをなにひとつ覚えておらず、ただ出てきた食べ物が美味しそうだと思った記憶しかないことが判明するほど、当時からおバカさんなのでしたー…とほほ(涙)





今でも、学校の図書室にあるのかなー、この本。読み継がれててほしいな。
そう、思います。

ただ、思ってた以上に、内容はヘヴィーかもしれない。だから当時のわたしは、この重さを受け止めきれなかったのかも。

とにかく、「『銀のほのおの国』は大好きな児童書です!」と豪語するわりには、覚えてたのは、トナカイが主人公の兄妹に食べなさいと出してくれるツルコケモモのことだけだった……★

相手を信じること、自分が信じるもの、食うか食われるかの命がけの自然界、裏切り、操り、伝承口承の豊かさ、知恵を働かせること……そういう、普遍的なテーマをもって書かれた壮大な物語、凍てつく寒さの中を生き延びる生き物たちの生命の熱さ、大切なテーマを何一つ覚えていない自分……。どんだけ食い意地が張ってたのか。

今のわたしにはもちろん違う読み方ができるはず。

と思ったけど、やっぱりツルコケモモって美味しそう…ww←懲りてない

うん、まあいろいろ思いましたよ、部屋の壁に立派な角のトナカイの首(当たり前ですが剥製)が掛かってる家っていったいどんなお屋敷!?とか。
この妹、ウザ!とか(酷)
いやいや兄貴がしっかりしすぎなのかも。でも日頃からロープ投げちゃいかんだろう!とか。
わたし達の世界の生活ではガス火という便利なものを知ってる上に、この年端の子ならそもそもガス火に近寄らせないと思うんやけど、そんな子がいきなりたき火なんて起こせないって!一日かかるよ!
青イヌのやってることは、人類(主に先進諸国)のスタンスであり言い分とまったく同じなんだろうなあとか。でも一方的ではあっても、ロジックは成立してるところが怖い。
氷のツノ(トナカイ)みたいな奴っているいる!どこの組織にもぜったい居るよねーとか。

…大人って…おとなって……!(苦笑)

少年の成長物語であり、ハラハラドキドキの冒険譚であり、命を繋ぐ意味を問う哲学書のようでもあり。

もちろん子どもが対象なだけに、宗教くさいことは一切出てこないので、命あるものとして生きとし生けるものの一員として、普遍のテーマなのでぐいぐい読めました。


戦いを主導したのはトナカイのはやてと青イヌの夜風には違いないけど、策士というか神様的立場で歯車を動かしたあのウサギ、もちろん今なら正体はすぐ気付くけど、当時はたまげたんやろうなあ、きっと。
そして、巨人が哀れ…(涙)そうそう、巨人がゆうこを救い出したシーンの挿画はうっすら記憶に残ってる!あと、たかしがナイフを構えるシーンのも♪
それと旗尾って、けっこうイイかもしれない…♪頭の固いボスを持つと、参謀役は苦労するよね(笑)
銀ひげのさいごも格好いいなあ…銀英のビュコック提督みたい☆

この兄妹は、自分の世界の常識を保ったまま異世界に引っ張られますが、この物語には「お金」というものが一切出てきません。貨幣価値とか以前に、損得勘定がほとんど感じられない。ただ、生きるか死ぬか、生き延びるにはどうすればいいか、取引はそれだけです。実にシンプル。

生きることは、食べることです。呼吸することです。
そして、選び続けることでもあります。
自分に正直に生きる道も、妥協して不承不承生きる道も、あり。
誰かを傷つけ裏切ることが、どれだけ自分を傷つけるかを知ることも、長い人生のうちで一度や二度はあるでしょう。
無茶をして周りに迷惑と心配をかけることが子どもの特権でもあり、それを許せる大人が今、どれだけ居ることか。
子どもは親をハラハラさせつつ成長していくんですね。
危険な場所、危険な生き方を自分の意志で選ばせない親の過保護っぷりは、子どものためじゃなく自分たち親のためです。
たかしとゆうこの兄妹が、この後、両親に異世界での冒険を話して聞かせたら、親はいったいどんな反応をしただろうか、そんなことをちらりと考えたラストでした。

これを初めて読んだ時は、確かぎっしり行間の詰まったずっしりした本だった!と思ってたけど、今見てみるとやっぱり児童書だけあって行間は少し大きいし平仮名も多い。でもその部分にこそ、雪の舞う厳しい冬の寒さや吹き渡る風や凍りついた湖があるような気がしました。
たまには、こういう読書もいいもんです。
今度、キュリー夫人でも借りてみようかな。確か小学生のときに読んだんです。はい。

(福音館書店)
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