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海外モノ2作品、感想

2010/12/15(水) 11:05:17 海外ミステリ THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
読了した本を溜め込むと、タイミング逃して何書いていいか分からなくなってしまうので、とりあえずまずは2冊、ささっと書いてしまいます。
ジェイムズ・ヤッフェの『不可能犯罪課の事件簿』、カミの『機械探偵クリク・ロボット』。
ネタバラシにはなっていないはずですが、先入観なしに読みたいという未読のかたはご注意を。







『不可能犯罪課の事件簿』ジェイムズ・ヤッフェ著(論創社)
あの《ママシリーズ》のヤッフェの、ノンシリーズや別シリーズの短編集。一作ずつ、師匠であるエラリー・クイーンのルーブリック(注釈・解説)が付いてて、どういう経緯で書かれた作品かということや、作品の長所や瑕疵についても事細かに描かれています。また、ママシリーズで大成する前のまだ15歳という少年が書き上げたミステリという稚拙な部分があったり、宇宙ではどうだか知りませんがすくなくとも地球上ではありえない超ド級のミスをしていたり(そのあたりをEQもルーブリックで言及してますが)しますけど、それでもヤッフェくんの傑出した才能とミステリ観がよくわかる1冊。特に前半の不可能犯罪課主任ポール・ドーンのシリーズは、少年が書いたとは思えない素晴らしい本格!もちろん、ステロタイプな愚鈍な刑事がいたり、他のキャラも割りと通り一遍だったりはしますが、フェアな手掛かりとその伏線の回収の仕方、パズラーとしての形式美はばっちり!ただ、日本人(という設定ですが、どう考えても日系でもない名前なので、そこは少年としての社会知識の少なさでしょうね)に対する扱いとキャラクタのセリフが大戦の影を落としていたり、中国人にしても気持ち悪いんですが(笑)
トリックとして素晴らしいのはやはり【皇帝のキノコの秘密】!これはもう現代本格ミステリに新作として書かれていたら間違いなくその年の本ミス1位!というくらいすごい。このトリック、EQが初めて読んだとき、歯噛みしたんじゃないだろか(笑)
トリックはたいしたことないけどミステリ作家なら誰もが一度はやりたいんじゃないかなーと思ったのが【喜歌劇殺人事件】。ポールさんのフレッジさんの駆け引きがねー♪ヤッフェ少年、めちゃめちゃ楽しかったんじゃないかな。
ラストの2篇はガラリと変わって、サスペンス。特にラストの【家族の一人】はすごいな!この幕の引き方が、めっちゃいいです。
実はわたし、ママシリーズを全部読んでないんですけど。ちょっと読みたくなってきたよ。
それと。
いっちばん最後のページに、編集者でありお師匠さんであるエラリー・クイーン(というかフレデリック・ダネイ氏)と、若い若いジェイムズ・ヤッフェくんのツーショット写真!この1冊でふたりがどんな風に関係を築き上げてきたか、エッフェくんをどういう言葉でEQが成長させていったかを作品やルーブリックを読んで頭に叩き込んだところに、この写真ですよ。巻の一番最初に写真を挟まなかったのは大正解ですね、本当にすとんとこの短編集の全てが腑に落ちた。納得した。そんな気持ちでした。


『機械探偵クリク・ロボット』カミ 著 (ハヤカワポケミス)
あははははは!わー楽しい!
久々にいい仕事したと思ったよポケミス!
まあ、本格的なミステリというよりは、ミステリ要素の強いユーモア小説、というほうが正しいか。イギリスミステリでもアメリカミステリでもない、さすがおフランス!
日本語版のこれは、もう、間違いなく訳文の勝利ですね。
暗号を日本の読者にも分かるように、とか、明らかにダジャレな部分はもう思い切って日本語バリバリのダジャレ!下手すると原作ぶち壊しになりかねない、こういう訳文の努力が今回は見事に決まった例です。
ミステリ要素が強い、とは書きましたけど、いやいや1話目はしっかりミステリです。ただし、捜査と探偵活動に万能なロボット、クリクのおかげで、捜査活動が何でもアリになってますけどね(笑)
それにしても、このクリクの数々の機能、どれかひとつでもいいからわたしも欲しいよー!
「手がかりキャプチャー」「推理バルブ」「仮説コック」「短絡推理発見センサー」「思考推進プロペラ」「論理タンク」「誤解ストッパー」「事実コンデンサー」「情報混乱防止コイル」「真相濾過フィルター」「自動式指紋レコーダー」「解説ピストン」「首長潜望鏡」「鼓膜式録音マイク」「逃亡阻止用伸縮アーム」「追走用縞馬ギャロップ」「空中逮捕のための屋根歩行用スタピライザー」
……迷うなあ、あれもこれも欲しい欲しい!でもまあ、強いてあげるなら、やっぱりロジカルにエレガントな解答を目指すために「論理タンク」かなwww
捜査に必要なものは全部搭載されてるので、つまりクリクは全部分かってるんですよね。ただ、クリクは口から暗号メモをガーッと吐き出したり遠隔操作で映像を生中継してくれたりというアシストに徹していて。推理したり警察官に一泡噴かせるのは主に博士です。たぶん、博士は名探偵が大好きで名探偵になりたくてクリクを作ったんでしょうね。
作者のカミの直筆だというイラストも可愛いし、もちろん文字で追うクリクがもうめっちゃ可愛い!
自分の頭を取り外してメンテしてる姿なんてもう…!←え。
ストラップくらい作ってくれませんか早川書房。買うよーわたし。
ポケミスなので買うのを躊躇って(ウチの本棚にポケミスサイズの棚がない!)図書館で借りました。これは文庫化されたら買います!


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