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『スノーバウンド@札幌連続殺人』 平石貴樹 著

2008/09/03(水) 11:15:23 平石貴樹 THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
 昨年末のベストスレに挙げた、既刊本ベストの一冊です。なので、感想文ではなく、オススメ文を書いてみようと思います。読了されたかたはすっ飛ばしてくださいね。

これ、すごく複雑な構成になっていて、フーダニットには違いないし私たち読者にはその通りなんですが、伏線とか手がかりとは別に、ある仕掛けが施されています。
また、事件に関わった人たちが後に記憶を辿りながら順に回し書き連ねたノート、というのは、その関係者の誤解や思い違いまでが含まれるので、ミスリーディングに満ち満ちた作品になっています。
連続殺人、というタイトルどおりに事件が次々と起こりますが、その度に積み重なる疑問をどれだけ忘れずに読み進められるか。一読者が犯人を突き止めるには、かなりの記憶力が必要です(笑)。
事件の当事者の一人でノートを発案した岡本理緒が、事件のさなかに東京から呼び寄せた車椅子の女性弁護士、山崎千鶴。相当に頭の回転の速い彼女がとった行動は、一般的な探偵としては有り得ないことですが、これも事件がいかに複雑かということの証左かもしれません。

勿論そこで放り出されたら読者は怒りますから、ちゃんと真相が明かされます(笑)。が、後で出てくるように、注意してノートを読んでいれば全て分かるという、変則的な作者からの挑戦状のスタイル。だから“ノート”という形にしたのだと改めて納得しました。
それがまた、怒涛の解決編、とでもいうのか、張り巡らされた伏線もロジックが炸裂する描写も、素晴らしい本格ミステリです。読んで損はありません。
発売されたのは2006年ですが、時代が変わっても読み続けられる息の長い本格ミステリ、という書評サイトさんの一文は、なるほど納得です。

この前感想文を書いた『笑ってジグソー、殺してパズル』、そのシリーズ二作目の『誰もがポオを愛していた』、あの純粋推理のミステリに比べると、かなり人間的に感情に訴える作品になっています。
が、それでも、日本国内のどの本格とも印象の違う作風は、平石先生がアメリカ文学研究者だからでしょうか。確かに、英米古典ミステリの雰囲気に近いですね。
プロフィールによると、東京大学文学部教授、なんだそうで、ははーっっ恐れ入りましたーっ(平伏)。

ということで、さてこの文章でどれだけ皆様のミステリ心を刺激出来たのか、甚だ心もとない気はしていますが、ゼヒゼヒ御一読を!そして出来れば、すぐに再読してみてください。目からウロコ、ですから♪

(2008.02.02)
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