こんな本読みました。

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『綺想宮殺人事件』 芦辺 拓 著

2010/06/28(月) 16:57:18 芦辺 拓 THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
 なんかもう、すごいもの読んだ…!というのが読み終わってすぐの感想。
 噂には聞いてたけど、確かにこれだけペダントリーで埋め尽くされてると、ミステリだろうが奇書だろうがもうなんでもいい(笑)
 そのぶん、読む人を選んでしまう本だというのはその通りですね。でもわたしは楽しかったです♪(実はそれほど奇書に慣れてはいないんですけど)
 …ただ。感想文としては…難しいですね。なに書いてもネタばらしになってしまう…!が、頑張ってみますが…。





うーん、この惹句はぴったりです。

--最後の探偵小説、または探偵小説の最期--

この一文に全てが凝縮されてますよね。

巻末の参考文献リストもものすごい!
田中御大の『月蝕島の魔物』に匹敵するくらいの数じゃないですか?

とにかく、ペダントリーにつぐペダントリーの雨霰!ひとつ何かシーンが変わるごとに披露される薀蓄のものすごいこと!これ全部、そらで言える人が実際に居るとおもうと…頭の中どーなってんだ?ということと、さぞ社会性が欠如してるんだろうなあと考えてしまいましたよ。こんなのが一語一句頭に詰まってたら、社会一般のことなんて入る余地が無いですって。

アインシュタインの相対性理論から地球平面説だの凹説だのの珍説、古代日本は世界の征服者だったとか日本は世界の雛型とかトンデモ話とかに始まり(マジでこれがプロローグなんですよ!)、物理学とか文系の人間にはこれっぽっちも理解できない数式とか、暗号にアナグラム、古今東西の文化文明の比較、ニューサイエンスとか超科学と言われるジャンル……なんかもうひとつひとつ拾っていくのも無理な気がしてきた…★

なので、好きなネタが出てくると、俄然面白くなるんですよ。興味のない部分では苦労するけど(苦笑)

でもって、そこは芦辺先生、ただむやみやたらにペダントリーだの薀蓄だのをひたすら書きまくっただけ、なわけないじゃないですかwもちろんしっかり伏線。

…ただし、終盤での森江さんの独壇場のシーンでいろいろ種明かしされると、腰が抜けるというか膝から崩れ落ちそうになりましたが。

なんてこったい、こりゃ確かに「奇書」に違いない…。

いやでもその終盤の、森江さんの独り舞台は圧巻です。台風並みの勢力でばっさばっさと事件も背景もなにもかもを薙ぎ倒していく様はもう…!

そして、二段構えのプロローグがどう絡んでくるのかとおもってたんですけど、うわ!そうきたか!って。ココが一番のサプライズでしたね。

わたしが印象深かったのは、もちろんラストのマクロとミクロの視点による探偵論もですけど(ミステリ読み、推理小説・探偵小説好きには根底から引っくり返されますからね…)(ただし、ゲーデル論になると半分も理解できてないとおもわれ。しくしく)、180ページあたりの「ペダントリーや薀蓄に惹かれるのは何故か」と「推理」との関係性を滔々と話す森江さんのシーンや。

叙述トリックとは言わないとおもうんですけど、
「--暗い、昏い、~」のあのくだり、アレには騙されたなあ(笑)

最終的に、「菊園検事はすげえ!」というのが、わたしの率直な感想(え)
いやほら、最後まで読んでみたら、森江さんの薀蓄にちゃんと会話できてた菊園検事ってとんでもなくないですか?
見直したというより、ちょっと惚れた(大笑)

いつものように長々と書けないので(だからどう書いても…)、ここらで終わりにしましょうか。

普通のミステリ、やわなミステリには飽きたかたにはぜひどうぞw
読者も頭の中が捻られ搾られるような気がしますけど、作者の芦辺先生もさぞ脳みそをぎゅうぎゅうと絞られたことだろうあ、と感じられると思いますよ♪

ちなみに。
goo辞書より「ペダントリーまたはペダンチック」という言葉をひくと。

(形動)
学者ぶるさま。学識をひけらかすさま。衒学(げんがく)的。

(例)「ペダンチックな文章」


(2010.4 東京創元社)
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