こんな本読みました。

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『コンビニたそがれ堂 奇跡の招待状』 村山早紀 著

2010/05/26(水) 18:26:37 村山早紀 THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
 うるうるうる(滂沱)
 はーー泣いたーー!
 いい本だーー!なんで今まで知らなかったんだわたしー★
 まあ童話というジャンルに日頃から接しているかたに比べれば、子どもがまわりにいない環境のわたしが知るのも難しいといわれるかもですが。
 ありがとう京都水無月大賞にノミネートしてくれた書店員さん!まだ大賞がどれになったと発表が出たわけではないですが、うーん、この作品が取ってほしいなあ。
 童話作家さんの書かれたものですが、わたしみたいなおばさんでも十分に読めます。むしろ大人のこころに沁みる作品ではないですか。
 



さっきも書いたように、わたしはこの村山早紀さんという童話作家さんのお名前さえ知らなくて、京都水無月大賞の最終候補作に残った10作のうちのひとつだというので、まずはこのシリーズの1作目を探してたんですけど、何故か真っ先に手に取ったのがこの2作目の『奇跡の招待状』でした。
…これはなんと、今のわたしにドンピシャ!な作品でびっくりですよ。やっぱりご縁てこういうものですよねえ。

【雪うさぎの旅】パパの再婚で風早の街に引っ越してきたばかりの、ちょっと内気な女の子。

【人魚姫】長いことずっとイジメられていて、あるときから2年間もずっと自室に引き篭もってた17歳の女の子。

【魔法の振り子】大学時代の仲良し3人組の思い出を抱きながら、マイナー作家として生計を立てている女性の、不思議な出来事。

【エンディング~ねここや、ねここ】…これはもう説明もできない……(涙)

それぞれの主人公はみんな、自分に少し自信がなくて弱いこともわかってて、これじゃだめだ強くならなきゃ!と思い、自分のこころを見つめ続ける女性たち。
そしてみんな、影をまとう。
身近な人の死を知っている。

困って迷ってさまよい歩いていつの間にかたどり着いたのが、「たそがれ堂」という名前のコンビニ。
風早の街の賑やかさが嘘のように、静かな場所にぽつんと見える温かい灯。
金の眼と長い銀の髪、赤と白のしましまの制服が何故か似合う、不思議な店員さんのいるそのコンビニには、この世で売っている全てのものが揃っていて、そしてこの世には売っていないはずのものまで並んでいるという。
大事な探し物をしている人だけがたどり着けるというそのコンビニに、誘われるように。

わたしには、この「たそがれ堂」というコンビニこそが、たどり着いた人々のこころのなかにあるそれぞれのお店なんじゃないかとおもいました。異空間にぽっかり空いた場所、とも言えるけど、なんとなく理屈をつけたわけじゃなくてただ自分自身のこころのなかに繋がってる気がした。
そして、この世は、ただあるがままで美しくて楽しい世界だと、教えてくれた。

ピュアフル文庫というレーベルのためか、童話というには少し現実感のある、でもやっぱりファンタジー。

普段のミステリ読みな視点でいえば、雪うさぎと雪だるまたちの旅の果ても、人魚のホラーでサスペンスな展開も、ペンジュラムやらラップ音の正体も考えるまでもなくわかることですが、一方でこの物語に救われたのもわかります。予定調和という意味ではなくて、ちょっとだけ哀しみを残したままのラストシーンの光は、未だに喪ったものの現実に慣れないわたしにはそれこそ希望の光でした。

ああでも、2話目の【人魚姫】は、おそらく有栖川ファン(作家シリーズファン)なら諸手を挙げて喜ぶんじゃないだろかw
ジェイコブズのアレですよアレ!(『妃は船を沈める』所収)
もちろん、火村准教授(実作者の有栖川先生)のような斜め上をいく本格ミステリ的展開じゃなくホラー・幻想小説としての解釈で書かれてますが(笑)それでもなんかニマニマしてしもたw

【魔法の振り子】も優しい哀しみと痛みで、ハーモニカの音色が聴こえてくるようでしたよ。切ないけどあたたかい、十年前と変わらないこころが鳴らす音。そりゃ怖くないし(笑)

エンディングの、ねここに至ってはもうボロボロと涙が…。
だからわたしは、にゃんこには弱いんだって!
魔力なんか持たなくていいから、幸せでいてちょうだいね、姫も楓も☆

印象に残ったのは、3話目の莉子ちゃんが言ったことば、「人間みんな、少しずつはさみしいものね。わたしだってさ」というところ。
静かに淋しい人もいるし、賑やかな環境に居てもやっぱりこころのどこかが淋しい人もいる。このことばが、そのまま「たそがれ堂」なんじゃないかとおもいました。

強くなりたい、頑張りたいと震えながら歩いてく女の子たちが、めっちゃ愛しくて可愛いです。

これはまた、大好きな作家さんがわたしの前に現れてくれました!
こうなったら、既刊をなるべく早くにコンプリートするぞー!おー!
そして『コンビニたそがれ堂』シリーズの第3作目も最近出たんですね!買わねば!


(ポプラ文庫ピュアフル)
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