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感想文いろいろ7

2009/12/04(金) 00:28:59 感想文いろいろ THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
とにかく読書ペースを上げようと躍起になって読んでいるので、感想も纏めて書いてしまおうとズボラしてます…。
『Another アナザー』、『世界名探偵倶楽部』、『騙し絵』の3タイトル。
本文の方に書いてますが、『Another』はその性質上、盛り合わせにしました。



『Another アナザー』 綾辻行人 著 (角川書店)
………新本格という言葉の代名詞のお1人である綾辻先生の、超大作を、エントリひとつ使って書かないというのは、本当ーーに失礼だと思います。
でも、つらつらと長く書けば書くほどネタばらしになってしまうのが考えなくてもわかるので、おまけに伏せ字にしたところで絶対そんなの伏せてない!と石投げられるのも予想がつくのです。
安楽椅子探偵コンビとは言っても、私は有栖川先生ファンなもので、実は綾辻作品を全作読んでるわけじゃないんですすいません(汗)
なので、過去の代表作とされる作品と比べてこっちの方がどうだこうだと言う資格もないです。
うーん、ホラーなわりに読後感は爽やかですね、不思議(苦笑)。こういう設定だとどうしても理不尽な怒りがしこりのように残るもんですけど。
「仕掛け」の技はさすが綾辻先生!お見事!これぞまさしく本格ミステリ♪
で、ホラーの方はどうかというと…恒一くんと鳴ちゃんを中心とする1998年度の3年3組の物語は一応の「結末」を見た、という感じで、根本的な部分に関しては、「解決・解明」はされていなくて。それを、「忘却」という現象で説明しようとするところに、納得出来る人出来ない人が分かれそう。
ホラーと本格ミステリの融合、というと、三津田さんの刀城言耶シリーズがまず思い浮かぶのですが、この『Another』はそれらに比べればホラー色は緩めだと思います。あっちの方が数段怖い…☆
また、同じ綾辻作品であれば昨年の『深泥丘奇談』の方が、はるかにぞくっとしたことも付け加えておきます。


『世界名探偵倶楽部』パブロ・デ・サンティス著(ハヤカワ文庫)
………ものすごーく狭量な私の本格ミステリ観だと、表紙裏のあらすじにあるようにこの作品を「本格ミステリ」ということには、賛成しかねますね。ミステリ風というか、小説として成立させようとしたらこうなった、みたいな。
それと、この著者、南米アルゼンチンの人で、ドイル、クリスティー、ポーなどといった推理小説を愛読していたそうです。人間観察や小説としての厚みの方により重点を置く先達ばかりだと。ならば、似たような作風になるのも仕方ないといえば仕方ない。でも、本格ミステリ、というものにこだわりをもつ読者からみれば、これは推理小説じゃなくて探偵志望の少年の、成長物語にしか読めない。
それから、これは完璧にネタをばらすことになるので伏せ字にしますが、ノックスの『十戒』を読んだのかな、もし読んでいてそれでも躊躇なくこれを書き切ったなら、大した度胸ですよ(苦笑)
腐してばかりもなんなので。92pのガス燈についての言い回しはいいですね。何かが潜んでいそうな薄暗闇の夜をイメージさせてくれる。
あと、136p、発言権のない助手が会合に参加できるだけでも十分だという理性と、それでは物足りないと思う本質としての自分の気持ち。この正直なところが、少年らしくて爽やかです。
それと、日本人探偵も出てくるんですが、この著者は、東洋の思想とか文化を丁寧に調べたんだろうなあと思わせるのが、日本の読者には好感度アップに繋がるのでしょうか。


『騙し絵』マルセル・F・ラントーム著(創元推理文庫)
………最近、フランス発の本格ミステリが面白いぞーという認識の私ですから、この帯の、「幻の仏本格ミステリ登場!」という一文は、買わずにはいられないですよ!
で、どうだったかというと…うーん、微妙…。厳重な監視と極力人目に晒さないように細心の注意を払っていたはずのダイヤが、どうやった盗まれたのか?という不可能犯罪モノなんですが、途中で殺人事件発生!それも結構な数の死人なんですけど?
でも生命の危機という切迫感は薄くて、とにかく盗まれたダイヤに忽然と消えた飛行船、そしてある人物の突然の失踪。場面が変わるごとに動きがあるので、その点ではスピーディです。
あるキャラの秘密はすぐに分かったし、真犯人の見当もすぐにつきます。ていうか、ものすごく分かりやすくひっかかる一文があるんですもん。なので、Who?じゃなくてHow?の方ですね、どうやってダイヤはまんまと盗まれたのか。
これ、解明シーンを脳内にイメージしていくと、…おそらくリアリティはゼロでしょうね。監視役の人間の動き方も、そもそものこの屋敷の作りにしても。機械仕掛けっぽい。
第二次大戦の折りに捕虜収容所に居た著者が、あまりに暇だから書いたものだそうで、つまり、著者の脳トレ?みたいなもん?頭の中でなら、こういうトリックもアリかなー?とイメージしてみた、って感じ。
「読者への挑戦」も挟まれてるし、破綻もないし、秘密は全て明らかになったし、消化不良ではないです。ただ贅沢を言えばもう少しひねった、どんでん返しみたいなものが欲しかったかな。

それにしても、この2つの海外作品には共通して、日本人キャラが出てきて両方とも禅の心得がある、とされてるのですよ。
欧米人から見た日本人って、未だにサムライ、ハラキリから進歩してないのかもしれない。現代の日本人の全てが禅問答できるなんて幻想抱かないでくれればいいけど…☆

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