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『宵山万華鏡』 森見登美彦 著

2009/07/24(金) 02:31:24 森見登美彦 THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
 さて。これはモリミーにとっては次女らしいこの作品、私ゃやっぱり息子な気がするよ。
 そして、祇園祭があって当たり前の京都人にとって、宵山というものが何とも薄ら寒い感じのする、異界にぱっくり穴が開いてるような感じのする、幻想小説でした。怖いよ~!
 読書メーターについてる多数のコメントによると、私が未読の作品に似た雰囲気だということなので、モリミーの初期作品を漏らさず読まれたかたにはお馴染みの世界のようですね。
 うーん、これはネタがどうとかいうよりも、読んでくらりとして初めて、この小説を堪能したと言えるのだと思います。
 それにしても、あのパッと見大人しげなモリミーがどうして、こんなオソロシイ世界を…。
 この雰囲気を楽しんでいただくために、未読のかたには読了後に私の感想を読んでいただくようお願いします。



まず一言。これだけは。

乙川さんって何者ーーー!?怖いよーーー(大泣)

『小説すばる』での連載時には全く読んでなかったんですけど、正解ですね。
これ、細切れに読んでも、あんまりピンとこないと思う。

【宵山姉妹】で、おっと思ったら、次の【宵山金魚】で乙川氏にしてやられた挙句に脱力し、【宵山劇場】であの『乙女』に出てきた学園祭のばかばかしさを思い出し、【宵山回廊】でうわぁと唸り、【宵山迷宮】で心底乙川氏にビビリ、ラストの【宵山万華鏡】であら不思議、モリミーの手腕にヤラレマシタ★

(↓多分、ネタばらしというならこれがそうかな)



【姉妹】と【万華鏡】で一対、【金魚】と【劇場】も繋がってるし、【回廊】と【迷宮】がこれまた対になっていて、【劇場】と【万華鏡】がパラレルワールドになってるよ。


(ココまで)

こういうのを書かせたら上手いですよねえ、モリミーって。

ファンタジーというか…うんやっぱり幻想幻惑小説。

それと、祇園祭に湧く京都の宵山という特別な夜の描写がいちいち素晴らしい。

町が、それほど高くもないビルの谷間が、お祭のエネルギーに呑み込まれていく感じ、水底から空を見上げる気持ち、熱気と人いきれの充満する街中のそんな雰囲気が、確かに宵山にはあるような気がします。翌日の山鉾巡行とは違う、独特の雰囲気。夜の濃度がめっちゃ濃いんです。

『夜は短し歩けよ乙女』では偽電気ブランが飛び交い、『有頂天家族』では狸が紛れ込んだ京都の町ですが、この『万華鏡』は確かに金魚がそこらじゅうを漂ってますね(笑)

一番感心したのが、一見【劇場】だけが浮いてるような感じなんですが、それがラストの【万華鏡】で見事に反転するところですね。
各話が少しずつリンクしてはいますが、これはそのリンクに慣れてきた読者をひょいっと投げ飛ばすような。油断したなあ。
結局、何が本当でどっちが偽か。
それに乙川氏がどこまで関わってるのか。
不気味なだけに、夏場にはぴったりです♪

金魚にもいろいろあって、可愛いのから妖怪まで(笑)様々だし、狸と猫の使い方(この場合はもちろん、置き物のことじゃなくて漢字、字面のほうです)も愉快。
そしてまさか、アノ虫が実在するとは……ぎゃあ(脱兎)

親近感をもったのは、千鶴さんと柳さん。
姉妹もラブリーww……でも、お姉ちゃんの心に一瞬だけ過ぎるあの感情がやけに実感できるのは…うーん複雑。私も長女で妹がいて。いや妹の方が数段しっかりしてますが…。
藤田君には心から同情申し上げ、小長井くんもご苦労様、山田川さんのスーパーハイテンションにはすいません私もついていけませんでした。

というクセのある人たちばっかりの中で、やっぱり乙川氏は怖いです。
どう怖いか気になったアナタ、16日の宵山の日までに是非読みましょうwww
そして金魚のような真っ赤な浴衣を着た女の子達を探してください♪

あ、そうそう、このキラキラしてるカバーですが。
読み終えたら1度、カバーを外してみてください。

ひいぃぃぃぃ★★★

可愛い表紙カバーも吹っ飛ぶほどのインパクト。
地獄の釜がぱっくり口を空けてるようしか見えないですー(涙)
妖怪怖ぇぇぇ★★★



(2009.7 集英社)
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