こんな本読みました。

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『パラドックス実践』 門井慶喜 著

2009/06/25(木) 11:51:33 その他一般 THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
 すいません。先に宣言しますが、私にとってこのタイトルは感想文書くのもどうかと迷うほどなんです。
 この本を読んで、めっちゃ面白かった!と喜んだかたは、この先は絶対に読まないでください。不愉快になるだけです。「自分は面白いと思った」「コレ好きだ」というその感覚を大切になさって、私の戯言なぞあえて読まないようにしてください。(有栖川先生のミステリを悉く否定するミステリ読みさんが私が日参するブロガーさんの中におられて、そのことで有栖川ファンとしていつもしょんぼりしてしまうので、面白いと思ったものを否定される悲しさは身に沁みて分かるつもりです)
 未読のかたへ。
 もし興味がおありなら、ミステリと思って読んじゃだめです。せいぜい「頭の体操」だと思ってください。




…今読了したばかりですが、私は猛烈に腹を立ててます。自分に。『メフィスト』掲載時にちらりとでも読んでいれば、絶対買わなかったタイトルです。

講談社はおかしいんじゃないか。なんでこれをミステリと呼べるんだ。HPの作品紹介でこれでもかと持ち上げてましたが、つくづくこの担当さんと私のミステリという認識は合致しないらしい。

えーと。
ミステリって、謎があって、状況の説明があって、その伏線を一つずつ拾い集めて推論を組み立てて、そしてなるべく合理的に謎を解決する。こういうジャンルですよね?

どこに「謎」があるって?
なんでこれ(【パラドックス実践】)が、日本推理作家協会賞の短編部門の最終候補にまで残ったの?まだ【弁論大会始末】の方なら分かるんやけど。

こんなの、一休さんのとんち問答じゃねえか!

あるテーマがあって、それを実証するためのロジックを組み立てるのはいい。当然です。
ただ、設定が“雄弁学園”という特殊な環境下であるということに、そのロジックを全ておっかぶせるのがミステリとは言えない。
大小関係なく謎(事件)があって、それを解明する為のロジックでこそ、ミステリです。

表題作の【パラドックス実践】からして、こんなのとんち以外のなんだ?
一休さんで十分だ。

他の短編も、何一つ楽しめなかったし、感心することもできなかった。
せめてようここまで練ったなあと感じ入る何かがひとつでもあれば、まだ笑って許せるかもしれない。
でも正直なところ、「お金と時間を返せ」と言いたいくらいの私。

おまけに。
他の2編ではだいぶ直されていたようですが、一番初めの【パラドックス実践】と次の【弁論大会始末】は。
この人の書く文章、特に「てにをは」にいちいち引っかかって読みづらいったらありゃしない。
「へ」の使い方が、素人がこんなこと言っちゃまずいかもしれんけど、絶対おかしい。
“~~と言うの「へ」”って、普通使います?「に」じゃないのかそこは。
文法的に間違ってるわけじゃなくてこの作者のクセなんだろうけど、クセを違和感にまで感じるほどではマズイと思う。句読点の打ち方のクセとはまた意味が違うはず。

さすがに最後の【職業には向かない女】はだいぶこなれたのか読みやすくはなってたけど、だからってロジックまで美しいかと言われると…。
これは詩と散文の違いの屁理屈と、どちらが間違ってるわけじゃない両方とも正解なのさ!てな流れに、半ば白けてしまいました。

あああ……ココに感想文を書こうとブログを始めたとき、ひとつだけ決めていた事が、「作品を貶す感想は書かないようにしよう」というものでした。
それは冒頭に書いたとおり、有栖川先生のミステリをこよなく愛する私にとって、自分の好きな作品を、ひとつも褒めることなくけちょんけちょんに貶されることがどれだけ悲しいことなのかを経験しているから。

でも、感想文を書く目的のひとつには、「思ったことが強烈であればあるほど自分なりの文章にしたい、そして昇華させたい」という思いもあるのです。
そういう意味では、このタイトルはマイナスに大きく振れてしまったけれども、衝動的に吐き出してしまいたいという欲求にかられたという一点で、こうして書くことは当初の思いそのままでもあり。

とにかく、「ミステリ」だと言われなければ、もうちょっと違った印象だったかもしれません。
その意味では、出会い方が不幸だったというしかない。

恨むよ講談社。(版元を否定してどうする)


(2009.6   講談社)
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