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『ワイヤレスハートチャイルド』 三雲岳斗 著

2009/03/29(日) 19:02:31 三雲岳斗 THEME:読んだ本の感想等 (ジャンル : 小説・文学 EDIT
 はいもうしっかりラノベです。表紙からして、見間違えようもなくラノベ。
 なのにコレを読んだのは、ひとえに三雲さんの作品はラノベであってもミステリ要素が強いから。それもかなりかっちりした本格ミステリ。
 で、感想文こそ書いていないものの、三雲さんの何冊か古い文庫を読みましたが、特にこの作品を取り上げたのは、怖かったから。殺人に限らず事件としての死人が登場していないのに、ホラーばりに怖かった…。
 ラノベというメディアでも抵抗なくレジに持っていけるかた、いかがでしょう。




それほど分厚い本でもないし、基本ラノベなので、さらっと読めてしまうあたり、あらすじ書いたら終わり、みたいな気もするんですが。

人型ロボットが生活に深く根付いている世界なので、現実・現在ではなく、架空の未来の物語です。
で、いかにもラノベなロボットのなつみさんという造形が中心なのかなと思っていたら、思いっきり人間中心のお話でした。
むしろロボットというプログラミングが、どこまで人間と一緒でどこからが違うのか。人間というものは、どれくらい単純化できるのか。
主人公の松浦宮城(男性)の視点で話は進みますが、彼のまわりにいるなつみさんはじめ従姉の観雪と彼女の義弟で宮城くんの先輩・氷上秋水(しゅうすい)とのバランス、訳ありの少女・川瀬和緒の事情、そういう事件か事故かはっきりしない出来事に振り回される感じで読んでいたら。

いっちばん怖いのがいた!

うわうわうわーーーー!
もしこんな人が私のまわりにいたら、私は多分、おかしくなるわ!

和緒ちゃんの秘密とのなんていうか対象的なポジジョンなんですが、和緒ちゃんがずっと苦しんできた自覚的な心理の方が、まだマシだと思えるくらい、この人の行動は怖い。
他人が、それも知り合いや友人が実際のところ何を考えてるのか、どう思ってそんなことをしたのかなんて、分からなくていい。相手のことをある程度ならともなく全部知りたいなんて、これっぽっちも思わない。
誰にだって知られたくないことや秘密めいたことはある。
それを自分の知らないところで能力ゆえに関知されるのも恐怖ではあるけれども、無邪気に悪気なしに物理的手法で知られることの方がもっと怖い。
そりゃ人間不信というか、自分の殻に籠りたくなるし、ほっといてくれと言いたくなる。
宮城くんの暗い心理は、なりたくてなったわけでも先天的なものでもなく、誰にも悪意がなかったという意味で悲惨です。
なつみさんが心の支えになるのは、これはもう致し方ないこと。

だから、ラストで宮城くんが和緒ちゃんのところに行くまではいいんですが、私はどうしても笑って認めてやることは考えられない。なつみさんが推理したことが裏付けられた時点で、私なら縁を切る。ざらざらした心のままで。
読後感をよくしようとした、そこらへんがラノベなのかな。

でも、和緒ちゃんに関する事件(なのかどうか分からない出来事)を突き止めようとする手順や、伏線の隠し方、そして推理の展開は、見事にミステリですwww
さすが三雲さん♪

他のシリーズものの作品はちょっと躊躇してしまうんですが、次は『アース・リバース』か『i.d. Ⅱ』を読みたいな(『i.d. Ⅰ』をこないだ読了したので)

いろんな本を同時進行で読んでるので、同じ三雲さんの作品の感想文が続くとは限りませんが…。

(2001.11 徳間デュアル文庫)
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